企業が新たな資金調達方法を模索する中、資産クラス間の境界線はかつてないほど曖昧になっている。投資会社
KKRは、公開市場とプライベート市場の融合が進んでおり、2025年におけるクレジットの「iPhone(アイフォーン)モーメント」と呼べるような激震が起きていると指摘する。
クレジット・マーケッツ事業の共同責任者クリス・シェルドン氏とディレクターのタル・レバック氏は、「iPhoneの発売は、単に新製品のデビューというものではなかった。新しいパラダイムの幕開けだった」と指摘。「世界のクレジット市場は独自の変貌を遂げつつある」と続けた。
公開市場におけるクレジットトレーディングの規模は2024年に
過去最高を記録。一方、プライベートクレジット市場は30兆ドル(約4560兆円)規模に拡大するとの
試算もある。
KKRは「多様な資産クラス」の融合が「現代におけるポートフォリオ戦略の要」だと考えている。その融合が債券のみならず、株式市場でもクロスアセットでの資金調達戦略の台頭を後押ししている。シェルドン、レバック両氏は投資家宛て書簡で、「そうしたソリューションは、『iPhoneモーメント』を象徴している」と記した。書簡はブルームバーグ・ニュースが確認した。
注目はアジア
KKRによれば、米国債の利回りが5%に接近する中で同社はアジア太平洋地域のクレジットに注目。同地域のクレジットは、先進国市場における同様のクレジットと比較してより高い利回りとリスク調整後リターンを提供することが多いとしている。書簡によると、アジアのハイイールド債は年率換算で16.4%のリターンをもたらした一方、米国では8.2%だった。
シェルドン、レバック両氏は、アジア太平洋地域のデフォルト率が歴史的に見て他の新興国市場より低いことに言及。その上で、シンガポールや日本などの市場は、強力な規制の枠組みや透明性向上、投資家保護による恩恵を受けていると記した。
日本について両氏は、コーポレートガバナンス(企業統治)改革、人口動態の変化、緩和的な金融政策に支えられる形で変化が起きつつあるとした。
原題:
KKR Calls Credit’s ‘IPhone Moment’ as Public, Private Debt Meld(抜粋)




