オルタナティブ資産運用大手の資金調達を、クレジット戦略がけん引した。この資産クラスの重要性が浮き彫りになった。
ブルームバーグがまとめた決算データによると、世界の主要なプライベート資産運用会社6社の7-9月(第3四半期)の資金調達額は合計2570億ドル(約40兆円)に上り、そのうち約1520億ドルがクレジット戦略への資金だった。
各社の保険事業がクレジット分野の資金流入を支える重要な役割を果たした。
KKRは430億ドルを調達し、過去4年余りで最高の四半期実績を記録した。クレジット商品への記録的な需要が寄与した。
カーライル・グループのクレジット事業は、プライベートエクイティー(PE)部門の利益が落ち込む中で業績を下支えした。前四半期には買収案件で予想を上回る好業績を発表していた。
カーライルのPE部門の不安定な収益は、長らく待たれていたPE取引の回復が依然として波乱含みであることを示している。業界は、米連邦準備制度理事会(FRB)が2022年に利上げを開始して以降の減速局面から回復を模索している段階だ。
相対的に高い金利は一般的に、バイアウトよりもプライベートクレジットにとって追い風となる。オルタナ運用会社は安定的な貸し出し原資を確保するため、保険会社との提携や買収を進めている。
アポロ・グローバル・マネジメントは22年に保険会社アテネ・ホールディングを完全買収し、このモデルの先駆けとなった。
7-9月期にアポロが集めた820億ドルのうち、440億ドルがクレジット戦略に対するものだった。アポロのクレジット関連の資金調達額は、ブラックストーンを除く他の全社の総額を上回った。
クレジット戦略は、
ブルックフィールド・アセット・マネジメントとカーライル・グループにおいても、7-9月期に調達した資金の最大部分を占めた。
アレス・マネジメントもクレジット分野が資金調達の中心となった。
ブルックフィールドは先月、不良債権投資専門のオークツリー・キャピタル・マネジメントの完全子会社化を発表。クレジット事業が大きな成長源となっている。
クレジットは成長分野ではあるが、不安要因もある。
自動車ローン会社のトライカラー・ホールディングスと自動車部品メーカーのファースト・ブランズ・グループの破綻を受けてクレジット市場に対する投資家の慎重姿勢が浮上したほか、利下げによるダイレクトレンディング(直接融資)事業への逆風も懸念材料だ。
原題:
Credit Fueled Most of Alternative Asset Firms’ $257 Billion Haul(抜粋)
— 取材協力 Dawn Lim and Laura Benitez




