米銀
モルガン・スタンレーが主導する銀行団は、資産家イーロン・マスク氏による2022年のツイッター(現在のX)買収に絡む貸付債権について、投資家からの予想以上の需要を受け売却規模を大幅に増やす見込みだ。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
銀行側は当初、約30億ドル(約4630億円)相当の債権を売却する計画だったが、追加売却に十分な関心が寄せられた。現在、銀行団は保有する債権のうち最大55億ドル相当の売却を目指しており、実現すればXへのエクスポージャーを処分する取り組みで重要な一里塚となる。
最終的な規模はまだ検討中。銀行団は債権売却の際のディスカウント幅を縮小したい意向で、額面1ドル当たり95セント以上での売却を目指しているという。
マスク氏による22年のツイッター買収と非公開化を支援した銀行団は130億ドル相当の債権を抱えた。銀行は通常、こうした債権を速やかに転売しようとするが、マスク氏がXの事業を混乱させ、従業員を解雇し大幅な減収を招いたため、投資家は購入に尻込みしていた。
ここにきて投資家の購入意欲が高まっている背景には、トランプ米大統領とマスク氏との蜜月関係から恩恵を受ける同氏関連事業の魅力がある。マスク氏はXのプラットフォームで人目を引く立場を利用し、トランプ氏のホワイトハウス復帰を後押しし、現在では大統領の主要アドバイザーとしての地位を確立している。
米政府におけるマスクの影響力拡大を巡っては、行き過ぎだと批判する声が民主党から上がっているが、Xにとっては広告主が徐々に同プラットフォームに戻ってくる結果をもたらしていると、同債権を売り込むバンカーらは話す。また、マスク氏の人工知能(AI)スタートアップ企業、xAIへのXの持ち分に対する権利が債権購入によって生じることも潜在的なセールスポイントだという。
買収完了時に銀行が抱えた総額130億ドルの債権は3種類あり、そのうち最大の部分は、投資家に担保付きシニアレバレッジドローンとして販売される予定の65億ドル相当。残りは担保付および無担保のジャンク債。
ブルームバーグは以前、銀行団が投資家の購入意欲を試すために最初の部分の10億ドル相当を既に売却したと報じた。現在進めている売却が成功すれば、最初の部分のほぼ全てが処分されることになる。
モルガン・スタンレーの広報担当者はコメントを控えた。
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原題:
Morgan Stanley Boosts X Debt Sale as Investors Embrace Musk Bet(抜粋)







