欧州中央銀行(ECB)は6日に発表した労働市場に関する報告書で、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)後の好景気の影響が消えれば、ユーロ圏の雇用市場は過去の平均的な状態に戻り始めるとの見通しを示した。
報告書では、最近の労働市場の底堅さについて、実質賃金の低下やインフレの加速といった循環的要因によるところが大きいとしている。このため、景気低迷の中でも、企業は従業員を維持しやすくなっている。
報告書は、エネルギーやその他の投入コストがコロナ後のピークから低下している点を指摘し、「利益が安定し、需要が弱まれば、企業が労働力を囲い込むインセンティブは減少するだろう」としている。
Source: European Central Bank 賃金上昇はインフレにつながるため、ECBは労働市場を注視している。ただ、消費者物価上昇率がECBが目標とする2%に戻りつつある中、労働市場の急激な悪化が欧州経済の回復を脅かす可能性が
懸念されている。ECBはこうしたリスクはないとの見方を示し、「労働市場は今後、比較的安定した状態を維持するだろう」としている。
とはいえ、たとえ労働市場が平時に戻ったとしても、労働時間の継続的な減少といったより長期的な要因により、パンデミック前の状態に完全に回復することはなさそうだ。
報告書は、その他の構造的要因が労働市場の今後の展開に大きな影響を与えるとして、「中でも重要なのは、環境保護やデジタル化への移行に向け、後押しする取り組みや、資源の再配分が鍵になる。また、社会人口学的な変化が、労働市場のダイナミクスを形成する上で重要な役割を果たすだろう」と指摘した。
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原題:
ECB Sees Labor Market Normalizing After Puzzling Post-Covid Boom(抜粋)





