欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、米政権の通商政策が不確実性を生み出している中、ECBはインフレを看過することはできないと述べた。
ラガルド氏は31日、物価安定は「日々の闘いだ」と、フランス・アンテル・ラジオに語った。インフレ率は「現在、ほぼ目標値に戻っているが、そこに留まり続けなければならない。だからこそ、絶え間ない闘いなのだ」と述べた。
ECBは昨年6月以降、0.25ポイント刻みで6回の利下げをしているが、4月17日の決定については明確なコンセンサスが得られていない。その理由の一つは、トランプ米大統領が4月2日に相互関税を発動する予定であり、世界への影響が依然として予測できないことだ。
ラガルド氏は「われわれは皆、2%というインフレ目標を達成することを固く決意している」とした上で「そこにたどり着くまでの道のりについては、ある者は駆け足で、非常に速く進みたいと考える。一方で、小走りで進もう、道中の障害が何であるかを見極めるまで待とうという意見もある」と説明した。
「私は、データを分析しながら進んでいくべきだという考えだ。来週、来月に何が起こるか予想したり予測したりすべきではない。全てのデータを記録し、物価安定の観点から真剣に分析すべきだ。物価安定は常に、政策の指針だ」とラガルド氏は述べた。
トランプ氏の通商政策については「貿易戦争では米国も含め誰もが損失を被る」と述べ、同氏の政策は世界経済に打撃を与えると繰り返した。
ラガルドECB総裁
Photographer: Alex Kraus/Bloomberg 「残念ながら、私たちは多くの不確実性に直面しており、トランプ氏が突然自動車分野の関税を25%引き上げると決定したり、4月2日から適用される相互主義を決定したりすれば、必然的に変化が起こる」と述べた。
これは欧州にとってチャンスでもあると指摘。「地政学と地経学の大きな変化が2日後に迫っている。欧州、そしてフランスにとって、自立への歩みの始まりだと考えている」とし、防衛やエネルギー、金融といった面での自立に向け「今こそ、絶対に主導権を握らなければならない」と語った。
原題:
ECB’s Lagarde Says Keeping Prices in Check ‘Constant Battle’ (1)(抜粋)






