ロンドン金融街で最も人気だった債券、今や半値以下-多くは継続保有
記事を要約すると以下のとおり。
ロンドンの金融業界で、かつて大きな話題となった債券取引があった。 ところが、この取引は裏目に出つつある。 「いつかなんとかなることを期待して、いまだにポジションを維持している向きは多いと、RBCキャピタル・マーケッツのストラテジスト、メガム・ムヒッチ氏は指摘。」 2061年債はオーストリアの100年債などと同じく超長期債のニッチな部類に入るが、この資産クラスは全般的に価格が下落している。ロンドンの金融業界が不況で崩壊した時にやっと報われる「解雇対策ヘッジ」のようなもので、確率の低い投資だと同氏は続けた。他の債券と比べて利回りが低いため、価格下落は速かった。英国最大の投資プラットフォーム、ハーグリーブス・ランズダウンで取引される96本の英国債のうちで、61年債は個人による売却注文数が最多、買い注文でも2番目に多かった。2016年償還予定の英国債と同様、高所得者の場合で24%に設定されているキャピタルゲイン税が免除される。これはとりわけ、大きな上昇余地を持つ。著名な債券個人投資家のマーク・テーバー氏は過去に61年債を何度か売買したが、リスクが高いため保有期間はわずか数週間だったことが多いという。 もう一つの魅力は、リセッション(景気後退)とインフレ低下で利回りが下がれば、理論的には61年債の価格は上昇するという点だ。36年後の満期まで待てば、61年債の元本は英政府が全額を返済すると保証している。一部の投資家は、やはり低クーポンの2046年償還債のような、あまり注目されていない銘柄の方が割安だとみている。
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース ロンドン金融街で最も人気だった債券、今や半値以下-多くは継続保有