退任予定のフランスのルコルニュ首相は8日、新政権樹立に向けた合意の可能性について、楽観的な見方を示した。社会党が求めている年金法の見直し案の求めについては、応じる考えは示していない。
ルコルニュ氏は記者団に対し、「良い知らせがある。これまで行ってきた全ての協議において、12月31日までに予算を成立させたいという意思がある」と語った。同氏は、左派政党との会合を8日に行う予定で「安定を保証するために、彼らがどのような譲歩を求めているのかを確認する」と述べた。
退任予定のフランス・ルコルニュ首相は、各党との協議を通じ、年末までに予算を成立させたい意思があると語った
Source: Bloomberg ルコルニュ氏は、財政赤字の削減が金融市場の信頼を得る「鍵」になるとしつつ、社会党が求める来年度の歳出削減幅を小さくする可能性にも触れた。年金法について明確な言及はなかった。
ルコルニュ氏の発言を受け、フランス国債は上昇幅を拡大した。10年債の利回りは5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し3.52%となり、3日以来の低水準になった。ドイツ債との利回り差(スプレッド)は83bpに縮小した。フランスの主要株価指数のCAC40指数は、一時0.8%上昇した。
マクロン氏は、ルコルニュ氏に対し、8日夜までに対立する政党間の合意形成を試みるよう求めている。フランスは、増大する債務負担を抑え、投資家の信頼を回復するために、早急な予算成立が必要とされている。
一方、マクロン氏側近のボルヌ元首相は、年金改革の一時停止に前向きな考えを示した。
フランスのボルヌ元首相
Photographer: Sebastien Bozon/AFP/Getty Images ボルヌ氏は首相を務めていた2023年、62歳から64歳へのフランスの定年引き上げを主導した。同氏は、仏紙パリジャンとのインタビューで、「もしこれが国の安定の前提条件ならば、2027年の次期大統領選での議論まで、この改革を停止する条件や影響を検討しなければならない」と語った。
定年を引き上げる法律の一時停止は社会党に対する大きな譲歩で、左派寄りの政権発足につながる可能性がある。もし、左派の支持を得て新政権を発足できれば、マクロン氏は新たな国民議会選挙の実施を避けられることになる。
社会党議員らは8日、ルコルニュ氏との会談後、財政再建のペースを緩やかにするという同氏の発言を歓迎した。一方で、年金問題については何の保証も得られていないとして、8日夜のマクロン氏とルコルニュ氏の会談を待つ考えを示した。
社会党のフォール党首は「我々は引き続き、確実な保証を求めて闘う。最も確実な保証とは、左派と緑の党が政権を担うよう求められることだ」と語った。
ただ、年金改革を停止することは、ユーロ圏で最大規模となったフランスの財政赤字を抑制する取り組みを一層難しくすることになる。
退任予定のレスキュール財務相は8日、ラジオのフランス・アンテールで、年金改革を停止すれば、2026年に数億ユーロ、27年に数十億ユーロの費用が発生すると述べた。同氏は「私は譲歩する用意があるが、その譲歩には財源が必要だ」と語った。
原題:
French Premier Signals Optimism on Solving Political Crisis (2)(抜粋)
— 取材協力 Julien Ponthus and David Goodman
(社会党の反応を9、10段落目に加えて更新します)






