おすすめ記事

強い電力株、震災前水準へ2度目の挑戦-AI期待から評価軸が多彩化

記事を要約すると以下のとおり。

[MARKOVE row="3" delimiter="。" pre="" end = "
"]

真夏の日本株市場で電力株の強さが顕著だ。投資家の評価軸が人工知能(AI)普及に伴うデータセンターへの期待一辺倒から収益環境の好転や株価の割安感など多彩化し、昨年成し遂げられなかった東日本大震災前の水準回復に再度挑戦する。

張り巡らされた電線
Photographer: Toru Hanai/Bloomberg  東証株価指数(TOPIX)の33業種の月間パフォーマンスを見ると、8月は14%高の電気・ガスがトップ(21日時点)。TOPIXの上昇率4.8%を大きく上回っている。昨年も電気・ガスは年始から5月まで3割強上昇したが、福島第1原子力発電所の事故が起きた2011年の東日本大震災直前の水準を抜け切れなかった。
  電力株はこの10年余り、原発停止や業績悪化、無配転落など相次ぐ悪材料で収益が安定したディフェンシブ株、高配当利回り株としての投資家の信頼を失い、低迷を強いられた。しかし最近は、AIの成長で一段の電力供給が必要となる中、原発再稼働の動きも出始め、電力業界を取り巻く環境は明るさを取り戻しつつある。

  野村アセットマネジメントの石黒英之チーフ・ストラテジストは「原発停止によってコストが高い火力の活用を強いられ、利益成長が描きづらかった」と指摘。しかし、データセンター拡大や値上げによる価格転嫁が進みやすい経済環境、原発再稼働が重なり、電力株は「震災前より稼げる環境になっている」と言う。

 
   4-6月期に5四半期連続のプラス成長となるなど、足元の日本経済の堅調は電力会社にとって追い風要因だ。加えて、国内外ハイパースケーラーによるデータセンター増強の動きは中期的な電力需要の拡大につながるため、供給力を確保する原発の再稼働は不可避の情勢となっている。

   関西電力は7月、既存原発の後継機設置の検討に向けた調査を始めると
発表。新潟県は、
東京電力ホールディングスの柏崎刈羽原発の再稼働について9月中下旬まで県民意識調査を実施し、結果を公表する予定だ。
  日本の電力需要は底打ち反転している。電力広域的運営推進機関(OCCTO)によると、24年度の全国の需要電力量は前年度比0.3%増と3年ぶりに増加した。25年度は経済成長やデータセンター・半導体工場の新設から0.3%増となる見通し。人口減少の中でも需要は33年度まで一貫して増加が予想されている。

  高配当利回り株としても復活しつつある。関西電は17年3月期に6年ぶりに復配し、今期(26年3月期)の予想は1株当たり60円、配当利回りは2.9%とTOPIXの2.3%を上回る。
四国電力や
中部電力、
東北電力は3%超だ。一方、電力・ガス指数の株価純資産倍率(PBR)は0.8倍と、TOPIXの1.6倍より低い。

  しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹シニアファンドマネジャーは、足元の電力株の上昇率の大きさには驚きがあり、長期見通しの変化や株価の割安感から循環物色の流れに乗ったと分析。さらに電力需要の増加や猛暑を背景に、「ランニングコストの安い原発に対する国民の抵抗感は薄れてきた」ともみている。
  もっとも、直近発表の決算内容を巡り楽観的な見方ばかりではないようだ。みずほ証券の新家法昌シニアアナリストはリポートで、電力各社の第1四半期(4-6月)は「低調なスタートの会社が多い。競争環境の悪化が再び収支の下押し要因として顕在化してきている点などがやや懸念材料」と指摘した。
  東電HDに至っては、9000億円に及ぶ廃炉作業に伴う巨額の
特別損失を第1四半期に計上したが、原発再稼働を見込む買いで株価は急騰するなど期待先行の危うさもはらんでいる。しんきんAMの藤原氏は、電力需要には地域で濃淡があり、指数全体が昨年の高値を抜くには時間がかかると予想。今後は原発稼働状況やデータセンターの新設場所などにより、「株価が二極化する可能性がある」と言う。

関連記事

東電HD、9030億円の特別損失を計上-福島第一原発の廃炉作業で

関西電力、美浜原発の後継機設置検討作業に着手-調査を再開

AIブームが波及する電力株、北海道電など短期急騰でバブル警戒の声

原発関連株に光、震災事故乗り越え再稼働機運-電力需要の拡大期待も

[/MARKOVE]

[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース 強い電力株、震災前水準へ2度目の挑戦-AI期待から評価軸が多彩化

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Xでフォローしよう

おすすめの記事