韓国の政府系ファンド(SWF)、
韓国投資公社(KIC)は、最近の変動にも動じず米国債を中核資産として保有し続ける姿勢を示している。
KICのパク・イルヨン最高経営責任者(CEO)はブルームバーグとのインタビューで「短期的な市場の変動とは関係なく、米国債は非常に高い流動性と安定したリターンを提供してくれる点で魅力的だ」と語った。
一時的な不安定要因が、政府系ファンドのような長期投資家にとっての米資産の魅力を損なっていないことがうかがわれる。トランプ米大統領の通商政策の不透明や拡大する財政赤字が米国債市場を混乱させ、ドル指数は1月の高値から10%超下落しているにもかかわらずだ。
パク・イルヨン氏
Photographer: Tina Hsu/Bloomberg パク氏は、投資家が分散投資を進めているのは長期的な流れの一環であり、トランプ政権の政策が重要な準備通貨としてドルの地位を揺るがすことはないだろうとの見方を示した。
「ポートフォリオにおける米国債の比率を現時点で変更する予定はない。特段の計画もない。債券投資の本質は安定性と流動性の確保にある」とも述べ、米国債の保有方針に変更がないことを強調した。同ファンドは米国債の保有詳細を公表していない。
米財務省の最新データによれば、金融市場の混乱が続く中でも4月の外国人による米国債保有残高は過去最高水準付近を維持していた。中国とカナダは保有を減らしたが、日本と英国は増やした。
パク氏は、インフレや米国の財政・金利政策の変化に起因する債券投資のリスクについて認めた上で、「金利の安定に向けた努力が続く」との見通しを示した。
米政府債務と財政赤字の拡大、ムーディーズによる格下げ、トランプ政権の大型予算案などが、米経済の見通しにさらなる不透明感をもたらしている。
そうした中で、KICのようなアジアの機関投資家は米国の財政赤字埋めを支える存在として重要性を増している。特に、米国債への安定した需要は米経済の安定を支える柱の一つだ。
KICは2024年末時点で、保有する公開資産のうち北米資産が全体の約64%を占め、2023年の61.1%から増加していた。同ファンドの投資対象は海外資産に限定されている。
原題:
US Treasuries Get Vote of Confidence From Korea’s Wealth Fund(抜粋)







