野村ホールディングス(HD)のストラテジストによれば、投資家は中国株の持ち分を減らし、インドネシアとマレーシアの株に資金を投じるのが望ましい。
チェタン・セス氏らストラテジストはリポートで、米利下げが追い風になる見通しなどを理由にマレーシア株とインドネシア株の投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウエート」に引き上げた。MSCI中国については「オーバーウエート」から「ニュートラル」に下げた。
この判断見直しは海外投資家の間でインドネシア・マレーシア株への関心が高まっていることを受けたもので、両市場とも2カ月連続の資金純流入が見込まれている。一方中国株は、投資家が同国の不安定な経済と長引く不動産不況の影響を懸念する中で低迷しており、MSCI中国指数は5月末以来約3.6%下げている。
セス氏らは26日送付のリポートで、「東南アジア諸国連合(ASEAN)市場にちゅうちょなく資金を追加投入すべき時が来た」とし、米金融当局が利下げを開始する中で新興市場国株への関心の再度の高まりに賭ける最善の方法はインドネシア株かもしれないと指摘した。
パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は23日、ワイオミング州ジャクソンホールで開催されたカンザスシティー連銀主催の年次シンポジウムで講演し、9月に利下げが行われるという明確なシグナルを投資家に送った。
パウエル氏講演後の債券市場、最初の米利下げ幅と緩和の道筋が焦点
投資家は野村の指摘を真剣に受け止める理由がある。野村のストラテジストらが昨年12月に台湾株の投資判断を引き上げた後、台湾株の指標である加権指数は今年に入って約25%上げている。MSCIアジア太平洋指数は同期間に約9.8%上昇しているが、MSCI中国指数は2.7%の上げにとどまっている。
ブルームバーグ集計データによると、海外ファンドは8月の月初から22日までにインドネシア株を8億7400万ドル(約1260億円)買い越した。マレーシア株は約2億4000万ドルの買い越し。
野村はMSCIアジア指数(日本を除く)の年末予想を707に据え置き、現在の水準をほぼ維持すると示唆。「米国の選挙関連の不確実性により、上昇が抑制される可能性が高い」と説明した。
投資家はここ数年、中国株への投資が可能かどうか疑問を抱いてきた。中国政府は、政府系企業による株式購入を奨励するなど株式市場の活性化に努めてきたが、投資家心理への影響は限定的だった。米中間の緊張関係も、海外投資家の中国株へのセンチメントを悪化させている。
原題:
Nomura Cuts Chinese Stocks to Fund Indonesia, Malaysia Switch(抜粋)





