UBSアセット・マネジメントのアジア債券ポートフォリオ責任者レイモンド・グイ氏は、アジアのジャンク債について「非常に強気」だ。トランプ米大統領の関税によって他の投資家がパニックに陥れば、掘り出し物を見つけられると期待している。
同氏が運用するアジア高利回りドル建て債券ファンドの成績は昨年、同種ファンドの98%を上回った。
グイ氏によると、アジアの高利回り債発行体は世界市場を揺るがしている関税への懸念からほぼ隔離されている。にもかかわらず関税が投資家心理に影響を及ぼしリスク回避が起これば、投資の好機が生まれると同氏は考えている。
「関税は、アジアのハイイールド市場に直接的な影響を与えるというよりも、むしろセンチメントに影響を与えるだろう」とグイ氏は述べた。「当社の分析では、アジアのハイイールド発行体のうち、米国に直接輸出している企業はごくわずかだ。もし特定のベータ値の高いハイイールド債が過剰に反応すれば買いの好機だ」と語った。
4月2日に予定されている米国の関税についての次の発表を前に、世界中の投資家がリスク回避に走っている。今週は株が売られ、安全資産と見なされる金は最高値を更新した。
グイ氏の楽観的な見通しは、中国の不動産開発業者を中心としたデフォルト(債務不履行)の波が終焉(しゅうえん)を迎えつつあるという確信に基づいている。
グイ氏によると「2025年のアジアにおけるデフォルト候補は非常に少ない」。「デフォルト率の低さは、さらなるスプレッド縮小を後押しする強力な推進力になるだろう」と同氏は述べた
また、相対的なバリュエーションは依然として新型コロナウイルス禍前の水準に回復していないため、さらなるスプレッド縮小の余地があるという。
ブルームバーグが集計したデータによると、アジアのジャンク債スプレッドは世界のジャンク債バスケットと比較して163ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)大きい。2020年のコロナ禍前の10年間の平均は45bpだった。
アバディーンのアジアクレジット責任者ヘンリー・ロー氏も、ハイイールド債発行体の多くの事業は自国内に焦点を当てていると指摘。世界的に不安定な情勢が続く中、投資家にとって安心材料だと述べた。
原題:
Top UBS Fund Manager Says Tariffs May Lead to Junk Bond Bargains(抜粋)







