欧州中央銀行(ECB)のデギンドス副総裁は1日、ユーロが1.20ドルを超えて上昇すれば政策対応が難しくなる可能性があると指摘した。現在の水準は懸念には当たらないとの認識を示した。
ECB幹部がユーロ相場について言及するのはまれだが、デギンドス氏はECB年次フォーラムが開かれているポルトガルのシントラでブルームバーグテレビジョンのインタビューに応じ、現在の水準よりもむしろ上昇ペースの方が問題だと語った。
「1.17ドル、1.20ドル程度」は「ある程度見過ごせる」とし、「それを上回るとはるかに複雑になるが、1.20ドルはまったく許容範囲内だ」と述べた。
デギンドスECB副総裁
Source: BloombergECBは通常、ユーロの為替レートについての言及を控えており、政策判断に影響する要素の一つとは認めつつも、特定の水準を目標にしているわけではないと説明している。
デギンドス氏もこの立場を改めて強調。「われわれは為替レートの水準や推移を考慮するし、ECBの予測もその水準を織り込んでいる」と述べた上で、「監視し注視してはいるが、具体的な為替水準を目標にしているわけではない」と説明した。
ユーロは今年、トランプ米大統領による関税攻勢で市場心理が悪化しドルが下落したことを背景に、対ドルで約14%上昇している。
デギンドス氏は「いかなる形であれ、行き過ぎは避けるべきだ」と語った。
ラトビア中銀のカザークス総裁はブルームバーグとの別のインタビューで、為替動向が消費者物価の見通しに影響を与えることを認め、それがECBに追加利下げを迫る可能性があると述べた。
「ユーロがさらに大きく上昇するならば、インフレや輸出に下押し圧力がかかり、ECBは利下げの判断に傾く可能性がある」と語った。
関連記事:
ECB金利、今後調整あっても大きくない-ラトビア中銀総裁
ナーゲル・ドイツ連邦銀行総裁
Source: Bloomberg 一方、ドイツ連邦銀行のナーゲル総裁は、ユーロは長期平均に近い水準で推移していると指摘。
現在の水準が「特段高いとは言えず、私にとってはそれほど問題ではない」と、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで語った。
「中央銀行としては注視する必要がある」と付け加えた。
関連記事:
ECBナーゲル氏、インフレは穏やかな水域-慎重姿勢なお必要
原題:
ECB’s Guindos Says Euro Gain Past $1.20 Would Be Complicated (2)(抜粋)




