年金積立金管理運用独立行政法人(
GPIF)が4日発表した2025年1-3月期(第4四半期)の運用損益は8兆8152億円の赤字だった。トランプ米大統領の経済政策で金融市場が揺らぎ、外国株式を中心に内外での運用が振るわなかった。円高もマイナスに働いた。
発表資料によると、2四半期ぶりの赤字で収益率はマイナス3.41%だった。資産別では外国株式がマイナス5.98%、外国債券がマイナス2.01%、国内株式がマイナス3.50%、国内債券はマイナス2.20%だった。4資産全てでのマイナス運用は22年7-9月期以来。
4月に就任した内田和人理事長は、1-3月の運用成績悪化は「特に外国株式が大きく下落したことが主因」と説明。米国の経済政策の影響や地政学リスクの高まりで「経済、資本市場はさらに不確実性を高めている」とし、「基本ポートフォリオに基づいた運営に影響があるのか」を分析・確認しながら運用していきたい考えを示した。
GPIFは世界最大規模の年金基金で、運用動向に対する市場の関心は高い。成果は厚生・国民年金の給付財源の一部にもなる。第4四半期は財政拡張を掲げたトランプ政権が1月に誕生し、米国でインフレ懸念が台頭。先行き不透明感から世界の金融市場が不安定化する中での資金運用となった。
24年度(24年4月-25年3月)の年間運用収益は0.71%で、運用損益は1兆7334億円の黒字だった。25年3月末の運用資産残高は249兆7821億円と24年12月末(258兆6936億円)から減少した。
GPIFは基本ポートフォリオを、内外の債券・株式に25%ずつとしている。3月末の実際の資産構成では、国内株が23.94%、国内債が27.64%、外国株が24.05%、外国債が24.37%となった。
内田理事長は、日本銀行による買い入れ額の縮小などを受け金利が上昇傾向にある日本国債について、「日本国債の動向、超長期国債の動向については日々、分析して状況を把握している」と述べた。GPIFは24年度、外国株を売り越し、国内債券を中心に買い越した。
第4四半期の運用環境は、為替市場で円相場が昨年12月末の1ドル=157円前後から一時146円台まで上昇した。一方、世界の株式で構成されるMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスは1.7%下落、国内株式ではTOPIX(東証株価指数)が4.5%下落した。
資産構成割合
25年3月末
24年12月末
24年9月末
24年6月末
24年3月末
国内債券
27.64%
25.51%
26.74%
25.85%
26.95%
国内株式
23.94%
24.99%
23.98%
24.37%
24.33%
外国債券
24.37%
24.58%
24.30%
24.45%
23.86%
外国株式
24.05%
24.93%
24.98%
25.34%
24.86%
オルタナティブ資産
1.63%
1.65%
1.50%
1.59%
1.46%
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(理事長会見のもようなどを追加して更新します)
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