ユーロは数カ月内にドルとのパリティー(等価)付近にまで下落すると、
モルガン・スタンレーが予想した。欧州中央銀行(ECB)が低迷する景気にてこ入れするため金融緩和を加速させるとみている。
ユーロは年末までに、現在の水準から約7%安い1ユーロ=1.02ドルまで下落すると予想していると、G10外為戦略責任者のデービッド・アダムス氏がインタビューで述べた。この基本シナリオは、ECBが今後3回の会合すべてで利下げをするとの予想に基づき、0.5ポイント利下げの可能性も考慮に入れているという。
モルガン・スタンレーの見方はブルームバーグが調査した為替アナリストの中で最も弱気。コンセンサスはユーロが1ユーロ=1.11ドルに上昇して今年を終えるというものだ。
ECBについては12日の利下げがほぼ確実視される中、トレーダーの関心は今後数カ月の見通しに集中している。
ニューヨーク連銀に勤務経験のあるアダムス氏は「ECBが現在織り込まれているよりも大幅で速いペースの利下げを行う可能性があるという事実に、市場があらためて注目する余地は十分にある。今週の会合は、市場がそのことを考え始める重要なきっかけになるかもしれない」と語った。
短期金融市場は現在、今年のECB利下げ幅を約60ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と織り込んでいる。アダムス氏はトレーダーがECB利下げ観測を強め0.5ポイント利下げの可能性を織り込む余地があるとみている。
オプション市場ではECB政策決定会合を前にユーロに対する強気が後退しつつあり、今後1週間の強気ポジションの弱気ポジションに対するプレミアムは9日に縮小した。
アダムス氏は2月以来、オプションでのユーロ・ドルのショートポジションを推奨してきた。11月の米大統領選挙がドルを押し上げる公算があるとみているためだが、現在は欧州の政治的不透明感の高まりを受けてユーロ下落への確信を強めている。
ここ数カ月は
フランスの政治にスポットライトが当たっているが、
ドイツの政治動向も、欧州の長期的な政治的安定にとって同様に懸念材料だとアダムス氏は考えている。
「経済成長が減速している時期に、政治的リスクプレミアムと不確実性が高まっている」と同氏は指摘し、「これらはいずれも、投資家がこの地域に資本を投じることに後ろ向きになる要因だ」と述べた。
原題:
Morgan Stanley Sees Euro Sliding 7% as ECB Escalates Rate Cuts(抜粋)







