第一生命ホールディングス傘下の第一生命保険は29日、非上場企業に直接融資を行う「プライベートクレジット」への投資残高について今後数年間で数千億円規模への拡大を検討する方針を示した。オルタナティブ(代替)資産への投資対象を広げることで、収益の多様化につなげる。
同日開催した2024年度下期運用方針説明会で、運用企画部長の堀川耕平氏が述べた。「プライベートクレジットについては、ほぼ投資していなかったのが足元の状況」とした上で「市場自体は引き続き伸びていくとみており、投資残高の拡大を考えていきたい」と述べた。
2008年のリーマン危機を受け、国際的な金融規制が強まったことで銀行に代わる資金の出し手に対する需要が増加、プライベートクレジット市場も発展した。ここ10年で市場は急拡大し、約1兆7000億ドル(約260兆円)に達した。米投資会社ブラックストーンはインフラプロジェクト向け融資や年金基金の参入の広がりにより、今後30兆ドル規模に拡大すると
予想する。
市場の急拡大で過熱感を警戒する向きもあるが、第一生命以外の国内大手生保もプライベートクレジットへの投資拡大に意欲を示している。29日までに開催された各社の運用説明会での関連発言は以下の通り。
◎日本生命保険、執行役員財務企画部長の都築彰氏
プライベートクレジット市場はここ数年でかなり成長した
比較的高いスプレッドが獲得でき投資妙味がある
変動金利資産をポートフォリオに入れて分散を図る狙いも
ダイレクトレンディングやローン担保証券(CLO)、インフラデッドなどにしっかり取り組んでいきたい
◎明治安田生命保険、運用企画部長の北村乾一郎氏
プライベートクレジット投資は今年度からの3年間で1000億円程度を考えている
CLOやハイイールドへの投資は少しタイミングとしてはまだ早い
今後、米景気がスローダウンしていく過程でスプレッドのワイド化が見られた中で取捨選別して投資する
◎住友生命保険、運用企画部長の増田光男氏
プライベートクレジットは継続的、積極的に投資をしていく
CLOなどの変動金利資産や海外のプロジェクトファイナンスを中心に検討
積極的にスプレッドを取りに行きたい
過熱感を警戒する声もあるが、大きなマーケットであり、投資を止めたり残高を落としたりするほどとは思っていない
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