韓国銀行(中央銀行)の李昌鏞総裁は6日、トランプ米大統領の関税政策が韓国経済に影響を及ぼすとの懸念が広がる中で、景気支援としての財政刺激策の役割を強調し、月内の利下げ再開があり得るとの観測をけん制した。
来日中の李氏は東京都内でブルームバーグテレビジョンとのインタビューに応じ、「私はより積極的な財政刺激策が必要だと強調している」と述べ、「間違いなく、われわれは金融政策と財政政策の両方により緩和的な政策を行う余地があると考えている」と明らかにした。
韓国中銀は1月、2024年後半の利下げ効果を見極めるため、政策金利を3%に据え置いた。次回の金融通貨委員会は2月25日に予定されている。
1月の政策会合後、韓国中銀が金融緩和を2月に再開するとの見方が広がった。民間消費の低迷や経済成長の鈍化、トランプ政権の関税政策が貿易への依存が大きい韓国に与える潜在的な影響への懸念が深まっているためだ。
李氏によれば、こうしたことを背景に「なぜもっと積極的に金利を引き下げないのか」と最近、国内で批判を受けているという。
李昌鏞総裁(東京、6日)
Photographer: Shoko Takayasu/Bloomberg 李氏は、市場環境も政策決定に影響を及ぼす要因だと説明。「環境次第だ。為替レートが急落している場合、火に油を注ぐようなことはしたいとは思わないだろう」と語った。
李氏は昨年12月の尹錫悦大統領による「非常戒厳」宣布とそれに続く政治的混乱により、韓国ウォンはドルに対して約30ウォン下落したとの先月の会合で示した見解を繰り返し、不確実性が軽減されれば、そうした値下がり分は取り除かれ得るとの認識を示した。
ただ、1ドル=1400ウォン台半ばという現行の相場水準について問われると、「これをニューノーマルと言うつもりはない。なぜなら、もし私がそう言った場合、ある一定の水準を念頭に置いていることになるからだ」と話した。
金融通貨委のメンバーが新たな経済データに基づき政策に関する意見を調整する可能性にも言及。「間違いなく新たな証拠を見極めることになり、その新しい証拠に基づいて考えを変えることは可能だ。今はそれが金融政策の特性だ」と述べた。
原題:Bank of Korea Rate Cut Not a Done Deal This Month, Rhee Warns(抜粋)






