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中国不動産危機、デフレなら悪化の一途-ようやく救済に動いた共産党

記事を要約すると以下のとおり。

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中国の不動産危機を巡り共産党指導部がようやく重い腰を上げた。
  共産党は
中国恒大集団などのデベロッパーがデフォルト(債務不履行)に陥るのを4年間も傍観していたが、
先月下旬に最後まで生き残っている不動産大手の1社、
万科について少なくとも現時点では「大き過ぎてつぶせない」と判断した。
  万科の社債価格は急落。本社を置く深圳市の当局が経営権を握り、資金繰りを支援することとなった。同社は62億ドル(約9500億円)という過去最大の年間損失を見込む。
  事情に詳しい関係者によれば、中国当局は万科を巡り、年内に約500億元(約1兆円)相当の資金不足を補う
支援策の策定に取り組んでいる。

  前例のない介入は市場に一定の安心感をもたらしたが、同時に深刻な現実を浮き彫りにした。中国経済を停滞させ、1600億ドルに迫る世界最大の不良債権を生み出した不動産危機が一段と悪化している。

新世界発展が開発した物件
Photographer: Lam Yik/Bloomberg  問題の兆候は今や至る所で表れている。習近平指導部による幾度もの景気刺激策にもかかわらず、住宅販売の短期的な回復は腰折れし、事情に詳しい関係者によると、中国の銀行は上海などの大都市を除き不動産プロジェクトへの融資をほぼ停止している。国外債権者の我慢も限界に達しつつある。
  債務再編の取り決めは頓挫が続き、少なくとも10社を超えるデベロッパーが清算の申し立てに直面。その中にはかつて中国の不動産業界を代表するような企業だった
碧桂園なども含まれている。
  苦境は香港にも波及。香港では本土住民による住宅購入や観光が退潮気味だ。損失が膨らんでいる
新世界発展は、資産売却を急ぎ、所有する目玉物件の一部を融資借り換えの
担保として差し出している。

China Home Prices in Worst Slump on Record
Average home price in 70 surveyed cities in China, year-over-year change

Source: National Bureau of Statistics of China, Bloomberg Intelligence

  これらは全てすでに低迷している個人消費やトランプ米政権の関税強化政策に苦しむ中国経済にさらなるリスクをもたらすことを示唆している。

  住宅を購入したいと考える消費者の信頼を回復し、15兆ドル規模の不動産セクターを安定させるため中国政府が強力な措置を講じなければ、危機が深まり、トランプ大統領との貿易交渉における習指導部の交渉力を弱めることになる。外国からの対中投資をさらに抑制する恐れもある。
  運用資産2億ドルのヘッジファンド、フォレスト・キャピタル(森林資本)香港の共同創業者、李歡氏は「中国の規制による救済措置は、ナイフで負った傷にばんそうこうを貼るような慎重さである場合がある」と指摘。
  「最悪の事態になるまで行動を起こさないが、そうなってからでは手遅れになり得る。万科への支援はポジティブで、さらに多くの支援が必要だ」と語った。
  中国の住宅都市農村建設省と金融監督当局は、ブルームバーグのコメント要請に応じなかった。
危機のきっかけ
  習指導部がテクノロジー主導の成長モデルにするよう国内経済の方向転換を図り、不動産セクターの経済における役割を縮小し始めたことが危機につながった。
  不動産開発各社の途方もないレバレッジ(借り入れ)を厳しく締め付けた政府は、住宅バブルに対処せざるを得なくなった。
  不動産相場が急落し、ある分析によると、
18兆ドルの家計資産が失われた。
エコノミストらによれば、住宅価格は2021年のピーク時から約30%下落している。住宅セクターが経済に占める割合は、約24%から19%に縮小した。

中国の不動産危機
Source: Bloomberg  21年に起きた恒大のデフォルトが危機の深刻さを浮き彫りにした。翌年には資金不足のデベロッパーが物件の建設を完了できず、住宅購入者による抗議が全国に広がった。この危機に対する政府の対策は、企業救済より購入者への住宅供給に重点を置くことだった。 

  地方政府や国有企業に売れ残った住宅の買い取りを求め、未完成のプロジェクトの建設を完了させるための限定的な資金援助を実施。住宅ローン金利の引き下げや購入制限の撤廃により需要の喚起も図られた。市場の再活性化ではなく、減速ペースの管理が目標だった。
  万科は、その戦略の対象となる代表的な存在であり、中国で5番目に大きな売上高を誇るデベロッパーとして、中国の特に豊かな幾つかの都市に中間所得者層(ミドルクラス)向けに集合住宅を建設した。
  シティグループが中国の上位100社の建設会社の売り上げデータに基づき調べたところ、昨年は国有企業が全国販売の7割を占め、不動産市場の低迷が始まる前の割合(32%)の倍以上となった。

万科の住宅プロジェクト(深圳、2024年4月)
Photographer: Qilai Shen/Bloomberg  投資家らはここ数カ月、万科が負債の返済に苦しむのではないかと危惧するようになっている。同社は25年に満期を迎えるか、償還オプションに直面する社債
49億ドルを抱えている。
  米ムーディーズ・レーティングスは11日、万科の格付けを「Caa1」に引き下げた。投資適格級を7段階下回る水準で、業績の低迷と流動性の弱さを理由に挙げた。格付け見通しは引き続き「ネガティブ(弱含み)」。
  非公開情報だとして匿名を条件に語った業界幹部によれば、万科でデフォルトが発生すれば、
保利置業や
中国海外発展など国有デベロッパーに対する信頼が損なわれる恐れがある。
  事情に詳しい銀行関係者は、資金の貸し手は住宅需要と相場の急落に備え、新規融資を抑制する可能性があると説明。
  CGSインターナショナル・セキュリティーズ香港の中国不動産調査責任者レイモンド・チェン氏によると、新築住宅販売が今年10%減少するというのが最悪のシナリオだ。 

China’s Property Sales Shrinks to Level Seen 14 Years Ago

Source: National Bureau of Statistics

  上海銀葉投資の債券担当副ディレクター、徐立強氏は「万科が破綻すれば、昨年9月に中国当局が打ち出した不動産市場の安定化と回復を促す政策の方向性について疑問の声が上がるだろう。次に倒れるのはどこか、という疑問も出てくる」と述べた。

  万科の救済に関する詳細が徐々に明らかになりつつある。筆頭株主で深圳市の地下鉄を運営している深圳市地鉄集団の幹部が
万科の会長に任命された。
  深圳市政府は国営メディアを通じて、万科の事業を「積極的に支援する」と表明。万科は10日、深圳市地鉄集団が最大28億元の融資を行うと発表した。
デフレサイクル
  こうした支援は、昨年9月以降に相次ぎ発表された不動産業界全体を対象とした刺激策の発表に続くものだ。
  共産党中央政治局は同月の会議で、住宅相場の「
下落傾向を止める」と約束し、苦境に立たされた業界を安定させる強い意向が示された。中国人民銀行(中央銀行)による一連の金利引き下げにより、昨年10-12月期には住宅の一次取得者向けのローン金利が過去最低の3.1%に低下。ローンの頭金要件も引き下げられた。
  政府には財政赤字を拡大する余力があり、財政力を巡り大きな課題はないが、問題は消費者の貯蓄志向により国内需要が十分に回復していないことだ。このため、中国は1960年代以来最長のデフレサイクルに突入する可能性がある。

Developers’ Dollar Bonds Trade at Distressed Levels

Source: Bloomberg

 
  昨年9月の景気刺激策発表後に全国的に住宅販売が回復したものの、その勢いは失われた。中国房産信息集団(CRIC)の
速報値によれば、今年1月の住宅販売額は前年同月比3.2%減少。昨年12月はほぼ横ばいだった。
  万科の10-12月販売は前期比20%増えたが、ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)の推計では、同社が1000億元の債務削減目標を達成するには不十分だ。
  米エール大学の特別研究員で、中国の銀行・金融・不動産業界の問題を検証した「中国バブルはなぜつぶれないのか」を執筆した朱寧氏は、「政府が講じた措置は心強いが十分ではなく、また十分なスピードで実行されているわけでもない」と分析。

  「住宅市場について本当に私が懸念しているのは、見通しが悲観的だということだ」と話した。

Bank Loans to Chinese Builders Plunge Near 2012 Level

Source: The Statistics Bureau of China

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ブルームバーグのポッドキャスト
  
原題:
China’s Property Crisis Is Worsening at Just the Wrong Time (2)(抜粋)

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[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース 中国不動産危機、デフレなら悪化の一途-ようやく救済に動いた共産党

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