ニッセイアセットマネジメント(AM)は、プライベートエクイティー(PE、未公開株)など非伝統的な資産に投資するオルタナティブ(代替)運用の成長を見込み、外部人材の採用を強化する方針だ。
同社グローバルプロダクト本部長の大西かおる執行役員はブルームバーグとのインタビューで、個人投資家の潜在需要も含め、オルタナ領域の「拡大余地はけっこうある」と指摘。多様な役割を担う人材を広く探しており、5-7人を確保したいと述べた。オルタナ資産に携わる人材は現在約30人という。
人材に関連して大西氏は、「基本的には経験者であれば一番良いが、経験者がそれほどいない領域であるので今後、専門性を構築してもらえればいい」とも語った。また、人材獲得競争が激化する資産運用業界では「優秀な人ほど取られてしまう」とし、つなぎ止めも重要な課題であるとの認識を示した。
ニッセイAMでは、国内で「金利ある世界」が復活した後も、分散投資の観点からオルタナ資産投資への需要は強いと見込んでいる。投資家層が従来の機関投資家から、富裕層だけでなく個人投資家にも広がるとみて、専門知識を持つ人材を取り込むことなどで、運用や商品開発、販売力を強化する。
大西かおる執行役員(2月26日・都内)
Photographer: Taiga Uranaka/Bloomberg 大西氏はオルタナ資産の中でも、特に海外ファンドなどが手がけるプライベートクレジット(企業向け直接融資)は、「非常に注目を浴びている領域で強化している」と述べた。変動金利資産のため為替ヘッジコスト変動の影響を受けにくいことが魅力の一つとした。ただ、融資先企業が破綻すれば損失を被る可能性もあるため、案件を手がけるマネジャーの厳選が重要になると指摘した。
大西氏は1996年に
日本生命保険に入社。同社が2000年代以降、オルタナ投資を拡大する中、03年から米ニューヨークで、同社グループのPE投資プログラム立ち上げに携わるなど、社内外でオルタナの専門家として知名度を上げた。外部顧客からの預かり資産のうちニッセイAMのオルタナ投資での運用残高は2兆5000億円超に上る。
海外ではオルタナ資産での運用が個人年金商品としてラインアップされるなど、トレンドは「オルタナの民主化」だと説明。日本でも従業員自身が運用する企業型DC(確定拠出年金)などで一定の需要が見込めるとし、「特に狙っていきたい」と意欲を見せた。ただ、現在はオルタナ資産は提供できないため今後、「われわれとしても働きかけのようなものは必要」との認識も示した。
また、海外投資家向けに、日本企業を対象としたPEファンドに投資するファンド・オブ・ファンズという形で提供する計画も明らかにした。年金基金や政府系ファンド(SWF)などにヒアリングを始めたという。第1号ファンドを5億ドル(約745億円)規模から開始し、需要に応じて2号、3号を立ち上げていく方針だ。
大西氏は日本でのPEやベンチャー投資の市場規模は今後、さらに拡大すると予想する。事業承継などの課題を抱える中小企業が多いことや、コーポレートガバナンス(企業統治)の強化で事業の切り離しや非上場化を検討する大企業が増えるとみているためだ。「バリュエーション(企業価値評価)がグローバルに見て低いこともあり、投資妙味のある案件も多く、機会が潤沢にあると思っている」と述べた。
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(情報や大西氏のコメントを追加して更新します)
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