11日の日本市場は株式が大幅反落し、主要株価指数の下落率は一時5%を超えた。米国のトランプ政権による関税政策を発端とした貿易戦争の激化懸念が高まり、リスク回避の動きが再燃している。為替は約半年ぶりの1ドル=142円台まで1%余り円高・ドル安が進む場面が見られ、債券は安全資産買いで上昇している。
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米政府は10日、中国に対する関税率が合計で少なくとも145%になることを明らかにした。米国との交渉を進めるため90日間の猶予を与えられた中国以外の貿易相手国も、合意に至らなければ7月9日に大幅な上乗せ関税が適用される見通しだ。
大和証券の小浦みなみシニアストラテジストは「景気を楽観視できずリスクオフ(回避)が続いている」と語る。業績見通しを出さない企業も出てきており、企業決算を見極めたいと思っている投資家が多いだろうと述べた。
国内株式・為替・債券相場の動き-午前11時5分現在
東証株価指数(TOPIX)は前日比4.5%安の2425.78一時5.3%安
日経平均株価は4.6%安の3万3006円34銭一時5.7%(1982円)まで下げ拡大
円相場は対ドルでニューヨーク終値比0.7%高の143円49銭一時1.1%高の142円89銭と昨年9月30日以来の高値
長期国債先物6月物は前日比60銭高の140円88銭
新発10年債利回りは2.5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低い1.345%
株式
東京株式相場は大幅安。米政権が中国に対する関税率は145%と明らかにし、米中の貿易戦争の激化が再び意識された。
東京証券取引所の全33業種が下落。非鉄金属や銀行などの景気敏感株、自動車や半導体など輸出関連株の下げが目立つ。
野村証券の松沢中チーフストラテジストは11日付のリポートで、日本は交渉先として優先され他国のモデルケースになりそうな点はポジティブとしながらも、「どのようなディール条件を突きつけられるのか分からず、グローバルに企業活動が停滞する中で景気敏感色の強い日本株を再評価する機運はまだ乏しい」と指摘する。
外国為替
円相場は142円台後半まで上昇した後、143円台半ばで推移。米中貿易摩擦の激化が警戒される中、ユーロなど主要通貨に対してドルが全般的に売られている。
SBIリクイディティ・マーケットの上田真理人金融市場調査部長は「関税を巡り米中が歩み寄れず対立がエスカレートしており、米資産のトリプル安になっている」と語る。インフレと景気悪化が同時進行するスタグフレーション懸念でドルは買えないとし、米中対立が続けばドル資産売りはさらに加速するとみる。
ユーロは対ドルで一時、ニューヨーク終値比1.6%高の1ユーロ=1.1383ドルまで上昇し、2022年2月以来の高値を付けた。
債券
債券相場は上昇。前日に大きく下落した反動による買いに加え、株価が大幅安を受けたリスク回避や、為替相場の円高進行が支援材料になっている。
りそなアセットマネジメントの藤原貴志チーフファンドマネジャーは、株価の大幅下落でリスク回避姿勢が強まっており、債券先物が買われていると語る。よりリスクの大きい超長期債を売って長期債へシフトする投資家もいるとみられ、長期債も堅調だと言う。
この記事は一部にブルームバーグ・オートメーションを利用しています。





