米銀シティグループの株式ストラテジストは、米国株の投資判断を引き下げた。貿易戦争が経済成長と企業利益の重しとなることから、分散投資を勧めた。
ベアータ・マンシー氏率いるチームは米国株の投資判断を「オーバーウエート」から「ニュートラル」に引き下げた。
また、シティとモルガン・スタンレーは米企業の2025年利益予想を大幅に引き下げた。
シティの米株戦略責任者、スコット・クロナート氏は、年末のS&P500種株価指数の目標を6500ドルから5800ドルに下方修正。11日終値から8%上昇の水準になる。同指数構成銘柄の1株利益(EPS)予想は270ドルから255ドルに引き下げた。
モルガン・スタンレーのマイク・ウィルソン氏は25年のS&P500種1株当たり利益予想を271ドルから257ドルに引き下げた。
ウィルソン氏は、相互関税が90日間保留されたことで「短期的な景気後退の可能性は低くなったが、不確実性は依然として高い」と指摘した。同氏はS&P500種が5000-5500ドルの範囲で推移するとみている。11日終値は5363.36。
10年物米国債利回りが現在の4.46%から5%以上に急上昇した場合は、S&P500種が再び5000を下回り先週の安値を試す可能性があるとも同氏は警告。
一方、中国との広範な貿易協定が成立し、現行の関税が大幅に引き下げられれば、大幅な株価上昇につながるだろうと述べた。
クロナート氏はリポートで「今年入りした時点にあったゴルディロックス的な楽観ムードが、今や極度の不安へと変化したことは疑いない」とし、トランプ政権が発表した関税アプローチは世界貿易システムを混乱させることになると指摘した。
クロナート、ウィルソン両氏は、不況は基本シナリオではないものの、軽度の不況が発生する可能性は依然として高いとしている。
マンシー氏らシティのストラテジストはリポートで、「米国例外主義の根拠は、国内総生産(GDP)と1株当たり利益(EPS)の両方の観点から見て、弱まりつつある」とし、「米国株は依然として割高であり、一方でEPS見通し引き下げが進んでいる」と説明。
投資家は依然として米国株をオーバーウエートにしているため、さらなる分散投資の余地があると指摘した。
原題:
Morgan Stanley, Citi Cut US Earnings Estimates as Season Starts、
Citigroup Turns Cold on US Equities, Joining Wall Street Peers(抜粋)
(モルガン・スタンレーについて追加して更新します)






