化学メーカーの
太陽ホールディングス(HD)が、米投資ファンドの
KKRや日本産業推進機構(
NSSK)から買収提案を受けていることが28日、分かった。太陽HDは提案を受け、買収条件の公正性などを検証する特別委員会を設置。今後受け入れるかどうか検討する。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
関係者によると、両ファンドは別々に提案しており、株式公開買い付け(TOB)を通じた非上場化などを目指す。買取価格の詳細は明らかになっていないが、太陽HDの時価総額は約3000億円で、一定のプレミアムを付けて株式を買い取る方針という。
2017年に資本提携した
DICの動向が焦点になる。太陽HDの半期報告書によると、同社株の約2割を保有する筆頭株主だ。太陽HDは買収提案を精査する一方、上場維持による企業価値向上策なども検討する。
報道が伝わると太陽HD株は買い気配となった後、株式売買が一時停止となった。DIC株は一時前日比13%高の3143円と、昨年8月以来の日中上昇率を付けた。
プライベートエクイティー(PE、未公開株)投資家が絡む取引や活動は近年日本で増えている。米投資ファンドの
カーライル・グループは昨年4300億円規模の買収ファンドを立ち上げた。東京証券取引所が資本コストや株価を意識した経営を求め、物言う株主(アクティビスト)の圧力も強まり、事業売却や非公開化を進める企業も少なくなく、合併・買収(M&A)の機会は増えている。
太陽HDは午後、一部報道は同社の発表に基づくものではないとした上で、資本業務提携や特別目的会社を通じた非公開化などの各種提案を受けていると説明した。特別委でさまざまな選択肢の検討をしているものの、現時点で何ら決定した事実はないとした。
NSSKとKKRの広報担当者はコメントを控えるとした。
太陽HDを巡っては、物言う株主として知られる香港のヘッジファンド、
オアシス・マネジメントが経営陣への圧力を強めている。ブルームバーグのデータによると、オアシスは約11%の株式を保有する第2位株主。
オアシスは6月21日開催予定の株主総会に向け、佐藤英志社長と高野聖史氏の取締役解任を求める株主提案を行った。佐藤氏については過大な報酬制度の導入を主導するなどコーポレート・ガバナンスの不全が確認され、高野氏については利益相反するDICから派遣されていることなどを問題だと主張している。太陽HDの取締役会は同提案に反対すると決議をしている。
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(太陽HDのコメントを追加しました)
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