【コラム】混乱極める米国、日本には中国より大きなリスク-ブランズ
記事を要約すると以下のとおり。
日米同盟の重要性と力強さはかつてない水準だが、不確実性や危機の高まりもこれまでになく深刻だ。 日米同盟は第2次世界大戦の激しい敵対関係を乗り越えて築かれた友情の象徴であり、長年にわたり米国のアジア太平洋地域における安全保障の柱となっている。世界で最も重要な地域における最強の同盟国である日本の存在は不可欠だ。日米両国は、新たに形成されつつある地域安全保障ネットワークの要だ。 しかし、課題もある。 米国が戦略的関心という意味で最優先するのは太平洋地域だと確認したことを日本政府の関係者は歓迎しているが、米軍の新たな中東配備を目の当たりにし、本当に米国のアジアシフトが実現するのかという疑念を拭い切れないでいる。米国のバイデン前政権が安全保障上の理由で阻止した日本製鉄によるUSスチール買収を、トランプ大統領が認めようとしていることは日本で称賛されている。 最悪の関税措置発動を回避するための交渉は合意に向かっているようだ。 石破茂首相と岩屋毅外相は5月下旬のフォーラム「アジアの未来」(日本経済新聞社主催)で、自由貿易を守るために日本と周辺国は協力すべきだと訴えた。石破政権は少数与党で、次の国政選挙では議席を減らす公算が大きい。深刻な人口減少問題に真正面から取り組むのは、なおのこと困難だろう。 トランプ政権は、米国がかつて主導した国際秩序から離れる兆候ではないかという疑念を抱かせている。 日本にとって、その衝撃は計り知れない。 何十年にわたり、米国との同盟関係は日本外交の基軸だった。 トランプ政権下の米国と最も緊密に連携している国の一つが日本だ。だが、日本の戦略家らはすでに「ポスト・アメリカ」の世界となる可能性に備え始めている。このコラムの内容は必ずしも編集部やブルームバーグ・エル・ピー、オーナーらの意見を反映するものではありません)原題:JapanIsMoreWorriedAbouttheUSThanAboutChina:HalBrandsThiscolumnreflectsthepersonalviewsoftheeditorialboardorBloombergLPanditsowners.。
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース 【コラム】混乱極める米国、日本には中国より大きなリスク-ブランズ