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若手人材の需要は「異常な水準」-日本の金融業界で採用競争激化

記事を要約すると以下のとおり。

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金融業界の人材採用競争が激しさを増している。
  ある米系金融機関は、新卒採用の応募者を2時間にわたり部屋に引き止め、入社を強く促した。一部の国内金融機関では、従業員の退職を拒んだり、辞めた行員の再雇用を目的としたパーティーを開いたりする動きも見られる。
  人材確保・維持の競争が厳しさを増す日本の金融業界で、こうした極端な手段が取られるようになっている。
  貿易戦争で市場が混乱する中、香港やロンドンなどの金融業界関係者が人員削減に身構えているのとは対照的だ。日本はグローバル金融機関による進出で活気付いており、恒常的に人材が不足している。

  投資銀行BDAパートナーズの東京在勤パートナー、ジェフ・アクトン氏は、「極めて競争が激しい」とコメント。「日本は今、非常に注目されており、そうした市場のトレンドを生かすため皆が規模を拡大しようとしている」と話す。
  採用する側には厳しい状況だが、金融機関で働く人にとっては高収入や複数のオファーなど、キャリアにおいてまれに見る好機となっている。
  金融各社が数十年ぶりに日本市場に注目する背景には、物価の上昇や借り入れコストの低さ、円安といった要因がある。これに伴い日本株や円債のトレードは拡大し、海外勢の日本市場への投資も膨らんでいる。

銀行の内定セレモニー
Photographer: Naoki Maeda/Yomiuri Shimbun/AP  米保険・投資会社のバークシャー・ハサウェイは3月半ば、日本の商社5銘柄の出資比率を
引き上げた。さらに取得する可能性も示唆した。企業の非上場化や子会社売却、競合の買収などの動きも積極化しており、大型のディールが増加している。

  ブルームバーグのデータによれば、日本企業が関わる公表済みのディール総額は、過去1年間で70%超増加した。
  プライベートエクイティー(PE、未公開株)ファンドは、日本の融資環境や潜在的な投資先の多さに引かれ、中国から日本に軸足を移しつつある。証券業界では円債市場中心にトレーダーへの需要も急増中だ。
  法律事務所RPCのジャパンデスク責任者兼パートナー、ナイジェル・コリンズ氏は、人材不足が当面解消されないとの見方を示し、「今後10年間で、東京は国際的なハブとしてさらに発展するだろう」と指摘する。
シティなどが体制拡大
  グローバルの金融機関各社は、日本の前向きな変化に乗ろうとしている。
  シティグループは投資銀行のチームを約15%拡大。
JPモルガン・チェースは、資金調達・ファイナンシング部門を増強している。カーライル・グループは約4300億円規模の日本に特化した買収ファンド設立を受け、10人を採用する計画だ。
  カーライルの富岡隆臣共同代表は、新たに日本に進出したファンドなどが積極的に人材獲得に動いていることから、「競争環境は非常に高まっている」と話す。

給与水準が上向く
  採用競争が激しくなるのに伴い、給与水準も押し上げられている。他の金融都市と比較すると、水準はなお低いものの、より速いペースで上昇している。  
  複数の人材採用関係者の推計によれば、2024年の債券トレーダーの場合は平均で15%増加した。インベストメントバンカーについては、ここ3年間で年間10%程度増えていると事情に詳しい関係者1人が指摘している。

  複数のヘッドハンターによれば、一部の国際的な金融機関は、トップクラスのトレーダーに対し、100万から150万ドル(約1億4500万-2億1700万円)相当の報酬を保証しているという。

  最近は将来有望とみられた若手が5、6社から採用のオファーを受けることも珍しくない。1980年代のバブル経済期に見られた激しい人材争奪戦を想起させるような状況になりつつある。
  昨年、日本のある有名大学の文系の学生は、欧州の銀行のトレーダー職と米系の営業職の内定を受けた。営業職の内定を辞退すると、オフィスに呼び出され、複数のマネジングディレクターから2時間にわたりポジションの魅力を説かれ、部屋から退出できなかったという。
  人材紹介会社フレドリックスの創業者、マックス・ダーントン氏は「若手人材の需要は異常な水準に達している」と語った。

金融業界への関心低下も
  一方で日本の一流大学を卒業した若手の間で、長時間労働などの過酷な環境を嫌い金融業界への関心が低下する傾向も見られる。スタートアップ企業やベンチャーキャピタル、コンサルティング会社により魅力を感じる人が増えている。
  総務省の統計によれば、金融サービス業界の20-34歳の従業員数は昨年38万人に減少。さかのぼれる2002年以降で最低水準を記録した。労働力縮小に加え、若手の他業界へのシフトを反映している。
  人材紹介会社モーガンマッキンリーの熊沢義喜ディレクターは「金融以外への転職を志向する人の割合が増えてきた」と指摘。「優秀な人ほど全く違うことを志向することもあるので、外資系からすると人材供給源が機能してないということになる」と説明する。
  人材の奪い合いは、給与引き上げに加え新たな採用手法の導入も企業に促している。

  SMBC日興証券は元従業員の再雇用に向け年に数回パーティーを開催。
野村ホールディングスも採用を目的とした「アルムナイネットワーク」を立ち上げている。
  グローバル金融機関の若手インベストメントバンカーは通常、入社から2、3年目で年間2000万円程度を稼ぐ。
  プライベートエクイティー(PE)企業はより好待遇の提示に特に積極的で、モーガンマッキンリーの熊沢氏によれば、1社はアソシエートのポジションに対し初年度35万ドル(約5000万円)を提示している。
  とはいえ、労働者側の立場が強い市場では、給与や福利厚生だけで十分とも限らない。
  三井住友フィナンシャルグループ(FG)の小池正道副会長(当時は市場事業部門長)は 「一緒に仕事をして面白い、ここにいると成長できる、という魅力的な組織じゃない限り、いくら金を払っても残ってくれない」と語った。
原題:
Banker Talent War Turns Extreme in Japan’s Market Boom(抜粋)

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[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース 若手人材の需要は「異常な水準」-日本の金融業界で採用競争激化

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