アクティブファンドの運用者は、低コストのパッシブ運用ポートフォリオに対抗するため、ヘッジファンドのような戦略を採用することが必須だと、好成績ファンドの運用者が提言した。
クレディ・ミュチュエル・アルケア傘下アルケア・アセット・マネジメントの運用者、オリビエ・ノビル氏は、数理モデルやアルゴリズム、デリバティブ、ヘッジなどの手法の活用を強化すべきだと指摘。それによって、株価指数を上回るリターンを追求できるだけでなく、市場の下落局面でもよりよく投資家を守ることが可能になると説明した。
ブルームバーグのデータによれば、ノビル氏が運用する主力ファンド「アルケア・フォーカス・ヒューマン」と「アルケア・フォーカス・ヨーロピアン・エコノミー」は、今年これまでに同種ファンドの約9割を上回る成績をあげた。両ファンドはそれぞれ9%と18%のリターンを記録し、ユーロ・ストックス50トータルリターン指数の12%の上昇を上回っている。
オリビエ・ノビル氏
Source: Arkea Asset Management アルケア・アセット・マネジメントでテーマ型投資を担当するノビル氏はインタビューで、「将来のアクティブ株式運用はヘッジファンドのような形、つまり、クオンツ分析とファンダメンタル分析を組み合わせ、恒常的なヘッジによって極端な市場リスクを管理するスタイルに限られると確信している。こうしたアプローチにより、パッシブ運用とは大きく異なるリスクプロファイルを提供することが可能になる」と語った。
投資家は過去10年、上場投資信託(ETF)などのパッシブ運用商品に大量に資金を投じてきた。低コストや流動性の高さといったパッシブファンドの魅力は、アクティブファンドが高い手数料を正当化するのを難しくする。アクテフィブファンドは、主要株価指数や大型株に連動するパッシブ型ポートフォリオを上回る成績を出すのに苦戦している。
調査・分析会社モーニングスター・ダイレクトによると、過去10年間にパッシブ運用ファンドを上回る成績を残した欧州のアクティブファンドは全体のわずか14.2%にとどまった。世界全体では、5月末時点で運用資産の約56%がアクティブ、44%がパッシブ戦略に投じられている。
ノビル氏は、手数料引き下げ圧力が強まる中で規模の小さいブティック系運用会社が高い手数料を正当化する唯一の方法は、他社と異なる商品を提供することだとし、そのためには、極端な下落局面での損失を抑えつつ、上昇局面ではリターンを確保できるヘッジファンド型戦略の導入が必要だとの考えを示した。
アルケア・アセット・マネジメントは2022年終盤にテーマ型ファンドのシリーズを立ち上げた。その全てのファンドに、特定リスクの管理とリターンの向上を目的としたオーダーメイドの補完的な戦略が組み込まれている。
ノビル氏によると、このようなヘッジ戦略によって、08年のような市場暴落を想定したストレステストで下落幅のおよそ3分の2を相殺することができたという。
原題:
Hedge Fund Tactics Key for Active Managers, Says Top Performer(抜粋)







