米株の短期的な調整に備えよ、ウォール街のストラテジストが警鐘

ウォール街のストラテジストの間では、米株のバリュエーションが過熱気味である一方で経済指標が悪化していることを理由に、調整局面に備えるべきだとの警戒感が広がっている。
パラグ・サッテ氏率いるドイツ銀行のチームも、過去3カ月で大きく上昇してきた米株に小幅な調整が起きてもおかしくないと指摘している。
ブルームバーグがまとめたデータによると、過去30年間でＳ＆Ｐ500種は8月と9月に特に軟調な傾向があり、それぞれの月の平均騰落率は0.7％の上昇となっている。
Ｓ＆Ｐ500種の相対力指数（ＲＳＩ、期間14日間）は前週に76を上回ると買われ過ぎと見なされる。
上場投資信託（ＥＴＦ）の「ＳＰＤＲ・Ｓ＆Ｐ500ＥＴＦトラスト」（ＳＰＹ）が今後60日間で10％下落する場合に備えるプットオプションの価格は、同程度の上昇に備えるコールオプションと比べて相対的に高まっており、2023年5月の地銀危機以来の水準に近づいている。
　エバコアのエマニュエル氏は、相場のボラティリティーが高まる中でも長期的な強気相場はなお継続していると強調。