トヨタ自動車は6日、同社グループによる
豊田自動織機に対する株式公開買い付け(TOB)の開始時期が2026年2月以降に延期となると発表した。当初は12月上旬に始める予定だった。
トヨタのロゴ
Photographer: Gilles Sabrié/Bloomberg トヨタ不動産の発表によると、国内外の競争法令などに基づく必要な手続きや対応の完了時期が1月中旬以降になることを鑑みたという。現時点で取得できたのは、オーストラリア、カナダ、イスラエル、南アフリカでの競争法令等に基づく認可という。1株あたり1万6300円としたTOB価格変更への言及はなかった。
これに伴い、トヨタの自己株式取得の時期も1月中旬から3月以降にずれ込む。
ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)の吉田達生シニアアナリストは、TOBの日程は必ずしも確定したものではないと元々受け止めていたため、今回の発表に「サプライズはない」と話した。
トヨタグループは6月、グループ内の連携強化を進めることなどを目的に源流である豊田織機のTOB・非公開化を
発表。一連の取引を通じてグループ会社間の株式持ち合いは一部解消される一方、TOBを主導するグループの不動産会社を通じた持ち合い構造は維持・強化されることに
懸念を示す向きもある。
TOB発表直前の株価を下回る水準で買い付けを予定している点も市場の失望を招いている。トヨタをはじめとするグループ各社が豊田織株の多くを保有しており、少数株主が買収・非公開化を防ぐのは難しい。豊田織機の株価はTOB価格近辺の水準でこれまで推移しており、市場は成立の公算が大きいとみていることを示唆している。
BIの吉田氏はTOB価格が引き上げられることはないとの見方を示す。株式市場においても価格引き上げについて「すごい期待があるわけではないので1万6800円ぐらいで横ばいになっている」と話した。
買収を主導する非上場会社のトヨタ不動産は、グループ15社が出資し、創業家出身の豊田章男氏が会長を務める。「実質的にホールディングカンパニー的な役割」を担っているとの指摘も、アナリストからは上がっていた。
豊田織機の買収・非公開化はトヨタ不動産、トヨタ、豊田氏が出資する持ち株会社が傘下の特別目的会社(SPC)を通じて豊田織機にTOBを実施する予定となっている。TOB後は臨時株主総会を経て少数株主の株式を強制的に買い取るスクイーズアウトの手続きを完了させる計画だ。
豊田織の大株主であるトヨタ、トヨタ不動産、
豊田通商、
デンソー、
アイシン5社の持ち分を合計すると42.17%になる。トヨタグループは残りの2割強を集めれば、株式併合によるスクイーズアウトの決議に必要な議決権3分の2以上を確保できる。
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(識者のコメントを追加して更新します)
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