金に群がる個人投資家、急落でゴールドラッシュが加速－押し目狙う

金販売店前の前にできた行列の写真がここ1カ月にソーシャルメディア上で拡散する中、プロの貴金属トレーダーは次第に神経を尖らせていた。
金価格は21日に一時6.3%下落し、2013年以来の大幅安を記録。
関連記事：金相場12年ぶり大幅安、買われ過ぎのサイン－米中緊張緩和も逆風(1)バンコクの中華街にある同国最大の金取引拠点を訪れていた繊維工場労働者のスニサ・コドカソーンさん（57）にとって、その答えに迷いはなかった。
「金が値下がりしたので、家族全員でお金をかき集めてここに来た」と話す。
押し目買いを狙ったコドカソーンさんだが、手が届くサイズの金地金はすでに売り切れていた。
最近の急騰に慎重姿勢を見せていた専門家らも、金市場への関心は高く、会議の参加者数は過去最多となっている。
　金価格は20日の取引終盤に1オンス＝4381ドル強で最高値を更新。
　ニューヨーク商品取引所（Comex）の先物市場では、強気のコールオプションに対する弱気のプットオプションの比率が2008年の世界金融危機以来の高水準に達した。
アナリストは過去2年間を通じて総じて強気な予想を示していたが、金はそれを上回る急騰を演じている。
　もっとも、過去の値動きは慎重な教訓を提供する。
　今回の金高騰を支えているのは、各国・地域の中銀による買いであり、これは2022年にウクライナ侵攻を巡る懸念の高まりも重なっている。
同氏は金価格が来年の第4四半期（10－12月）までに平均で5000ドル超に達すると予想している。
インド・ムンバイの金宝飾店（2025年10月17日）Photographer:DhirajSingh/Bloomberg　　世界の地金商拠点に目を向けると、足元の価格下落にもかかわらず熱気が冷める気配はほとんどない。
「開店前から行列ができ、売り手よりも買い手の方が圧倒的に多かった」とし、「多くの人が押し目買いの好機とみているようだと語った。
　「長期的に金価格は上がり続けると予想するハンさんは、「今回の押し目はチャンスだと感じたと語った。」