グローバルな銀行やオルタナティブ資産運用会社の幹部から、プライベートクレジットのリスクを警告する声が相次いだ。
米資産運用会社
TCWグループのケイティ・コッチ社長兼最高経営責任者(CEO)は5日、プライベートクレジット市場の一部に対して自身が「非常に神経質になっている」と述べた。
デービッドソン・ケンプナー・キャピタル・マネジメントの最高投資責任者(CIO)、トニー・ヨセロフ氏は、契約条項(コベナンツ)が借り手に有利な方向に緩んでいく「底辺への競争」が起きていると指摘した。
厳格な規制を受ける銀行以外による融資であるプライベートクレジットの市場規模は、1兆7000億ドル(約260兆円)に達している。
一部の銀行は、手数料収入を確保し豊富な資金源にアクセスするため、プライベートクレジットのプレーヤーとの提携を積極的に進めている。一方で、こうした枠組みはリスクを伴い、銀行セクターに悪影響を及ぼしかねないとの見方もある。
コッチ氏は香港で開催された「グローバル・ファイナンシャル・リーダーズ・インベストメント・サミット」のパネル討論会で発言。TCWでは現時点でクレジットを15%のアンダーウエートにしていると語った。
ヨセロフ氏は別のパネル討論で、プライベートクレジットの影響は特に米国で顕著だと述べた。「実際のところ、提供される契約条項(コベナンツ)や得られるクーポンの面で、底辺への競争が起きている」と語った。
前日にはスイスの銀行
UBSグループのコルム・ケレハー会長が米国の保険業界に潜むリスクを警告。プライベートクレジットが活況を呈する中で、規制の不備や仕組みの複雑さがリスク要因になっていると指摘した。
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アポロ・グローバル・マネジメントのマーク・ロワンCEOは4日の決算説明会で、保険業界についてのケレハー氏の警告には反論したものの、現在のクレジットサイクルの局面で「システミックリスクが積み上がっていると指摘するのは、必ずしも間違っていない」とも述べた。
PAGの共同創業者クリス・グレーデル氏は香港でのフォーラムで、プライベートクレジット分野には流動性のミスマッチやオープンエンド型の投資事業体を通じた資金調達など、注意を要する領域があると指摘。
プライベートクレジットやその他のオルタナティブ資産に資金を投じる保険会社などに対しても、監督強化が必要だと提案した。
プライベートクレジット市場は「現時点ではまだシステミックリスクと呼べるほど大きくはなっていない」とも付け加えた。
原題:
Global Funds Add to Warnings of Risks in Private Credit (1)(抜粋)
(発言者を追加します)








