エネオスホールディングスの宮田知秀社長は12日、同社が参画する国内洋上風力開発プロジェクトについて「次のステップにいくかどうかを検討している」と述べ、経済性などを慎重に見極めていく方針を示した。
2025年4-9月期決算会見で述べた。傘下のエネオスリニューアブル・エナジーを含む企業連合は、秋田県八峰町・能代市沖の開発プロジェクトに選定されている。今年1月時点の計画では、26年1月から陸上設備の施工が始まるとしていた。
宮田氏は計画の延期や中止の事実は現時点でないとしつつも、年明けの工事について「検討中」とし、「コスト上がっているも関わらず、電気代は上がらない。非常にやりにくい状況というのは現実問題としてある」と述べた。
洋上風力を巡っては
三菱商事が落札した千葉・秋田両県沖の3海域について撤退を決めた。物価や人件費の高騰、風車の主要サプライヤーが欧州の3社に限られるため価格交渉力が弱い点などがネックとなっている。
日本風力発電協会が行った事業者へのアンケート調査によれば、昨年12月に採択された第3回公募案件のモデルと比較してコストは2.3倍となった。収益性を保つには高価格でも電力を買い取ってくれる企業を探さなければならず、各陣営が頭を悩ませている。
三井物産が参加する新潟県沖のプロジェクトでも、情勢は厳しい。5日の決算会見で重田哲也最高財務責任者(CFO)はコスト削減と売電契約の両面で想定を超えて困難な状況にあるとし、「経済性確保のために達成しなければならない条件をリストアップしている」と明らかにした。
洋上風力の中止や撤退は世界的に広がっており、同社が参加するプロジェクトでは当初予定していた風車の開発が中止となった。同社は別の風車の採用を検討しており、重田氏は「代替の目処をつけつつある」と述べた。
政府は3海域の再公募や落札事業者への支援策について検討を進めており、事業環境を整えるための具体策を年内にも示す方向だ。
関連記事:
進まぬ日本の洋上風力、世界風力会議が入札制度の抜本的見直しを提言
JERA、石狩湾新港洋上風力発電事業権益の一部を譲渡
洋上風力発電、先行き不透明に-三菱商事が国内3海域で撤退 (3)
[/MARKOVE]






