野口日銀委員、経済・物価への影響確認し時置いて小刻み利上げ現実的

日本銀行の野口旭審議委員は27日、今後の利上げについて、2％物価目標の実現の見通しに合わせて段階的に慎重に行う必要があるとの考えを示した。
　仮に物価安定目標が2027年度までの見通し期間の後半に達成される場合、政策金利の拙速な引き上げは、その賃金上昇のモメンタムを失わせ、2％目標の達成を遠ざけてしまうリスクをはらんでいると指摘。
　一方、遅すぎる場合には「経済や物価の安定が脅かされる可能性が強まる」との見方を示した。
市場で12月会合での利上げ観測が再び高まる中、野口氏は利上げを慎重に進めるよう主張した。