ドルの対円での下落を促す可能性がある要因として、ユリゾンSLJキャピタルは日米利回り格差の縮小を挙げた。
ユリゾンの最高経営責任者(CEO)スティーブン・ジェン氏は同社のジョアナ・フレイレ氏と共にリポートで、「今後12カ月のリスクバイアスは、日本銀行が利上げペースを加速し、米連邦準備制度がより速いペースでの利下げに動く方向にあることだ」と指摘した。
両氏によれば、ドル安・円高をもたらし得るもう1つの要因は、日本の当局が市場の期待を変えるケースで、ドルが下方向に振れると予想されれば、日本からの資本流出が抑制され得るという。
2人は例として1998年10月7日にドルが1日で134円から120円に急落したことに触れ、ヘッジファンドのロングターム・キャピタル・マネジメント(LTCM)危機と「ロシアのデフォルト(債務不履行)が直接の引き金だったが、巨額の円キャリートレードこそが火種だった」と当時を振り返った。
「われわれは今もそうした円キャリートレードは巨額だと考えている」とし、円キャリートレードの急激な巻き戻しリスクは小さくないと分析。「日本の1人当たりGDP(国内総生産)が米カリフォルニア州の3分の1、あるいはチェコより低いというのは筋が通らない」との見方を示した。
今後2、3年のドル・円については、125円が「控えめな目標」だとしている。
原題:Yen Carry Trades Are “Huge” in Today’s Markets: Eurizon’s Jen(抜粋)






