欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのエスクリバ・スペイン中銀総裁は、政策当局者のバイアスは今のところ利下げには傾いていないと述べ、むしろ利上げに向かう可能性も同じくらい残されているとの見方を示した。
エスクリバ氏は8日、マドリードで開催されたブルームバーグ主催のカンファレンス「フューチャー・オブ・ファイナンス」でのインタビューで、ECBの現行スタンスは利下げと利上げのいずれも排除していないと強調した。
同氏は「完全な選択肢とはまさにその通りであり、利下げを意味するわけではない」と述べたうえで、「当局はすべてが均衡していると判断しており、毎回の会合ごとに決定を下している。ECBの声明のどこにも、追加利下げの可能性が、その反対方向へと向かう可能性よりも高いことを示唆する内容は見当たらない」と語った。
次回10月30日に発表されるECBの政策判断では、金利据え置きの可能性が極めて高いとみられており、最近は複数の政策当局者が、当面の追加利下げには慎重な姿勢を示している。その一方で、バイアスがあるとすれば、それは利下げ方向になるとの見方も根強く残っている。
エスクリバ氏は「市場が予想しているのは何もないということだ」と述べ、「基本的には、しばらくの間は金利が安定している状態だ」と付け加えた。
ECBの当局者は、インフレ見通しについて基本的に2%の目標付近で推移すると見ているが、直近のデータではこれを上回り、2.2%と5カ月ぶりの高水準を記録した。ユーロ圏主要4カ国の中では、スペインが3%と最も高い水準だった。
エスクリバ氏は「短期的な変動は、これまでと同様にエネルギー価格や変動の大きい要因によるものである」と述べた上で、「重要なのは中期的な見通しであり、今後数年間の予測では、インフレ率は基本的に2%前後で推移するというのが基本シナリオである」と語った。
原題:
ECB’s Escriva Says Rate Cut Isn’t Necessarily the Next Move (1)
(抜粋)
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