トランプ米大統領の貿易戦争を受け、ウォール街のストラテジストは相次ぎ悲観的な株式見通しを警告している。
米ブラックロックのストラテジスト、ジャン・ボアバン、ウェイ・リー両氏は7日、3カ月先までの米国株の株式投資判断を「オーバーウエート」から「ニュートラル」に引き下げ、「世界的な貿易摩擦の深刻化により、リスク資産には短期的にさらなる圧力がかかる」との見方を示した。
一方、ピーター・オッペンハイマー氏やリリア・ペイタビン氏らがいるゴールドマン・サックス・グループの戦略チームは、リセッション(景気後退)のリスクが高まるにつれ、株安がより長期にわたる循環的な弱気相場に転じる可能性があると指摘した。
世界的な株価指数の幾つかは下げが続き、弱気相場入りの条件に当てはまっている。わずか2カ月ほど前の最高値から一時的に20%下げたS&P500種株価指数もここに含まれる。
通常、循環的な弱気相場は2年ほど続き、元の水準に戻るには5年を要する。
ゴールドマン・サックスのストラテジストは、一時的なイベントドリブン型と違って、循環的な弱気相場は景気循環の機能だと述べた。
今のところ、イベントドリブン型の弱気相場に伴う株安とみられているが、いずれのタイプの弱気相場であっても株価は平均30%下落する傾向にある。同ストラテジストらによれば、異なるのは弱気相場の期間で、「イベントドリブンによる低迷ならが期間が短く、回復も早い」。
ゴールドマンのエコノミストは米国がリセッションに陥る確率を45%に引き上げた。同行の戦略チームはS&P500種の目標値を引き下げ、他のウォール街の金融機関に追随した。
ブラックロックのラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)は同氏が話をしたほとんどのCEOが米国はリセッション下にあると考えていると話す。また、トレーダーの間では米利下げ観測が強まっている。
ブラックロックの調査部門のストラテジストは、安全資産への逃避で利益を得られる可能性がある米短期債の配分を増やしていると述べた。
ボアバン、リー両氏は「国際的な対応と各国による米国との交渉には時間がかかり、いつ、どのように解決するのか見通しを立てるのは難しい」と述べ、「富が大きく損なわれると、センチメントや消費支出に打撃を与える恐れがある」との指摘した。
原題:
Goldman Warns of Bear Market, BlackRock Downgrades US Stocks
(抜粋)






