韓国の尹錫悦大統領は、与党「国民の力」から提起された早期退陣要求に対し、弾劾訴追されても職務停止状態で法的に対応することを選択する意向を示した。朝鮮日報が11日、匿名の党関係者を引用して伝えた。退陣拒否の姿勢は、大統領による「非常戒厳」宣布が引き起こした政治の混乱を長引かせる公算が大きい。
国民の力が設置した「政局安定化タスクフォース」は10日、大統領の早期退陣時期について「来年2月か3月」との案を議員総会で提示したものの、結論は出なかった。これに対し、大統領府は、尹氏が退陣よりも弾劾訴追を覚悟して憲法裁判所の審理に積極的に臨む立場であることを与党に伝えたという。
尹錫悦大統領
Photographer: Milan Jaros/Bloomberg 朝鮮日報はこれとは別の記事で、尹氏が弁護団の確保に乗り出しており、検察の元同僚などに打診したと伝えた。複数の与党関係者を引用している。
尹大統領による「非常戒厳」宣布を巡って7日に行われた大統領の弾劾訴追案の採決では、与党議員の大半が退席したため
不成立となった。朝鮮日報が匿名の党関係者からの情報として伝えたところによると、同党は14日に見込まれる2回目の弾劾訴追案の採決では、弾劾「反対」の姿勢を維持しながらも投票には参加することを決めた。
弾劾訴追案の可決には議員3分の2(200人)以上の賛成が必要。一部の与党議員は2回目の採決では賛成に回ることを示唆しており、賛成票が200に達する可能性が高まっている。
弾劾訴追案が可決された場合、憲法裁判所が弾劾が妥当かどうかを180日以内に判断することになる。妥当と判断された場合、大統領は罷免され、60日以内に大統領選が行われる。
尹氏による先週の突然の「
非常戒厳」宣布で韓国および同盟諸国に衝撃が走った。わずか数時間後に解除されたものの政治的混乱を引き起こし、金融市場の動揺と国民の強い非難を招いた。
政府・中銀は金融・為替市場の動向を注視
政府の11日の声明によると、崔相穆経済副首相兼企画財政相や韓国銀行(中央銀行)の李昌鏞総裁らが出席した緊急マクロ経済・金融懸案懇談会では、金融・為替市場の動向を注視し、過度な変動に対しては、市場心理を反転させられるよう十分に対応する方針が示された。
政府と韓国銀は市場が完全に安定するまで流動性の無制限供給、債券市場安定ファンド、社債・CP買い入れなどを活用する措置を続ける方針だとした。
この日の株式市場で韓国総合株価指数(KOSPI)は続伸し、一時1%高となった。通貨ウォンは対ドルで0.2%上昇。
関連記事:
韓国国会、野党が規模削減した予算案可決-検察は前国防相を逮捕
原題:
S. Korea’s Yoon Prefers Impeachment Over Quitting, Chosun Says(抜粋)
(緊急マクロ経済・金融懸案懇談会に関する政府声明などを追加します)






