【コラム】日本の教訓に学べ、米経済に迫るゾンビの影-シュレーガー
記事を要約すると以下のとおり。
今後10年、米国経済は2つの大きな試練に直面する。短期的には景気を押し上げる効果も期待できるだろう。 金利の上昇に直面する。政府にとっても、債務の利払い負担が一段と重くのしかかる。最良のシナリオでは、AIが経済を変革し、所得と生産性を高める可能性がある。一部の企業は破綻し、起業の芽が摘まれる恐れもある。通常、金融政策の効果が及ぶのは短期金利であり、長期金利に影響を及ぼす手段としては、中央銀行による長期国債の買い入れ、いわゆる「量的緩和(QE)」がある。ただし、こうした政策はいずれもリスクを伴う。確かに、一定の効果はあった。 しかし、低金利政策の長期化には代償を伴う。だが、世界的にインフレが再燃し、金利が上昇局面に転じるなか、日本もついに利上げに踏み切らざるを得なくなった。社会的に見れば痛ましい過程であり、日本経済全体にも打撃を与えている。そうすれば、米国の債務依存が一見、制御可能に映るだけでなく、AI経済への移行も緩やかに進むだろう。トランプ氏は短期金利の低下を目指す姿勢を隠していない。 ベッセント氏の慎重な姿勢は妥当だ。パンデミック期に米連邦準備制度理事会(FRB)が行った量的緩和(QE)は、いまも住宅市場に影響を残している。さらに、FRBがパンデミック後に巨額の資産を縮小する過程で、債券市場の流動性にもゆがみが生じている。日本では、長期にわたり低金利と金融抑圧的な政策を続けた結果、多くのゾンビ企業が生まれた。
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース 【コラム】日本の教訓に学べ、米経済に迫るゾンビの影-シュレーガー