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イラン指導部に迫る審判の時-イスラエルの攻撃激化でジレンマに直面

記事を要約すると以下のとおり。

イスラエルが13日、イランに先制攻撃を実施して数時間後、ネタニヤフ首相はイラン国民に直接呼び掛けるビデオメッセージを配信した。
イスラエルがイランの弱点を突いて経済的不満をあおり、半世紀近くイランを統治してきた聖職者政権の打倒を誘発しようとしていることが示された。
 イラン政府は今、ジレンマに直面している。
ネタニヤフ氏はトランプ米大統領の誕生日を祝った上で、イスラエル空軍がイランの政権に「想像もできない打撃を与えるだろう」と指摘。
 また、15日にはFOXニュースに対し、イランにとって最悪の攻撃だ。
 13日のイスラム組織ハマスによるイスラエル奇襲攻撃以来、イランの代理勢力を解体するために「体系的で慎重かつ組織的」な方法でイスラエルは取り組んできたと、ネタニヤフ氏は述べている。
 この作戦はハマスの壊滅から始まり、イランが支援するレバノンのヒズボラを標的とした攻撃や指導者暗殺へと続いた。
 イランのペゼシュキアン大統領の元顧問で、長年にわたり体制改革を訴えてきた経済学者、サイード・ライラズ氏は「イランの限界点が私の予想よりずっと早く訪れたように見受けられる」とし、「イランにはこれよりはるかに大きな耐性があると思っていたと明かした。
 しかし、米国を戦争に巻き込むリスクや、サウジアラビアなど湾岸諸国との関係改善を損なう懸念から、イランがそうした選択肢を取る可能性は低いとみられている。
 世界2位の天然ガス埋蔵量を有するイランだが、昨年末には記録的な需要の高まりの中で、投資不足の発電所が機能不全に陥った。
イランの司法当局と治安機関は反体制運動に対イラン制裁を強化し、デモで逮捕された若者を絞首刑とすることもあった。
ブルームバーグが確認した文書やこの件に詳しい欧米当局者によれば、イラン大統領府が写真提供)Source:IranianPresidency/Anadolu  情報機関の評価では、紛争が長引けばイラン経済に深刻な打撃を与え、それが政治的不安定を引き起こすと想定されていた。
「これが通貨のさらなる下落を引き起こし、既に高水準にあるインフレが悪化して購買力が一層低下する可能性がある。」
一方、米欧の支援と地域で最も先進的な軍事技術に支えられたイスラエルの国民は、少なくとも2023年10月までは消耗戦には慣れていなかったため、イランが反撃を続けるような長期戦をどのように持ちこたえるのかは不透明だ。
イランの指導者は降伏する前にそれらの大半を使用し、数千人の米国人を殺害するだろうとイザディ氏は発言。
それが彼らが直面する結果になるだろうと論じた。
米ニュースサイトのアクシオスは14日、匿名のイスラエル関係者2人の話として、同国がイランの核開発計画を破壊する戦いに米国の参加を求めていると報じた。
一方で同じ日にABCニュースに対しては、米国がこの紛争に関与する可能性があるとも語っている。
またトランプ氏、イスラエルのハメネイ師暗殺計画に反対-当局者(1)  米国とイランの核活動を抑制する代わりに制裁を緩和し、対立を解消することを目的としていたが、頓挫した。
 ゲランマイエ氏はイスラエルによる今回の攻撃について、「トランプ大統領が合意にこぎ着ける可能性をつぶすために仕組まれたものだとし、「これはイスラエルが主導した大規模な攻撃であり、イラン側との交渉は引き続き可能だとの考えを示している。」
 また、問題のデリケートさを理由に匿名を条件に語った湾岸諸国の高官は、イスラエルの攻撃が放射性物質漏れにつながる可能性を考慮すれば、イラン国内にとどまらず地域全体に壊滅的な影響を及ぼす恐れがあると述べた。
 米国がイスラエルの攻撃に加わるかどうかは、イランの今後の対応次第だ。
イスラエルによるイラン空爆後に撮影されたイスファハンのウラン濃縮施設の衛星画像(6月14日)Source:MaxarTechnologies  イランは引き続き相当数の弾道ミサイルを保有している。
フーシ派はイスラエルを攻撃できる能力を持ち、紅海での貿易を妨害し、米海軍の艦船を威嚇することも可能なことを証明してきた。
イランは攻撃されたり脅されたりするたびに、強い国家主義的傾向を持っており、それらの国々は弱体化したイラン政府を歓迎するかもしれないが、イランが危険な権力の空白に陥ることは望んでいないと匿名で語った。
 「イランは少なくとも現時点では必要な兵器の備蓄を持っていることを示したとし、「イランが自らの体制が深刻な脅威にさらされていると感じたなら、もはや何が起きてもおかしくなくなり、全ての関係者にとってリスクが高まると警告した。」

[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース イラン指導部に迫る審判の時-イスラエルの攻撃激化でジレンマに直面

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