金融サービス企業がニューヨーク市屈指の高級地区であるパークアベニューでオフィスを探している。同地区に物件を持つ不動産投資信託(REIT)が最大の恩恵を受けそうだ。
SLグリーン・リアルティは、パークアベニューやグランドセントラル駅周辺を含むマンハッタンのミッドタウンでオフィスビルに特化した唯一のREITだ。金融セクターの雇用が1990年代以降で最高の水準まで回復したことを受け、同REITは年初来で60%近く、昨年10月下旬の底値からは145%上昇した。ニューヨーク最大の不動産所有者であるSLグリーンは、パークアベニュー地区で現在起こっている熱狂の主な推進力だと、パイパー・サンドラーのアナリスト、アレクサンダー・ゴールドファーブ氏は述べている。
「最高の不動産投資のいくつかは実はオフィスだ。具体的にはパークアベニューとロサンゼルスのセンチュリーシティーの物件だ」と、ゴールドファーブ氏は23日のインタビューで述べた。「どちらも、通勤に便利な伝統的なビジネス街を求める伝統的な産業、すなわち金融から恩恵を受けている」と解説した。
ニューヨークでは、金融サービス企業が社員のオフィス復帰を促す中、新型コロナウイルス流行とその余波で大きな打撃を受けたグランドセントラル駅周辺の需要が急速に高まっている。パイパー・サンドラーの試算によると、金融業界はニューヨーク市の賃貸市場のおよそ40%を占める。パークアベニュー270番地のJPモルガン・チェースの新本社ビルや、SLグリーンの超高層ビル「ワン・バンダービルト」が、ミッドタウンのこの地域を主要なオフィス市場として再確立するのに役立ったと、ゴールドファーブ氏は述べた。
実際、パークアベニューのオフィスとその他の地域との間にはかなりの差がある。パークアベニューの空室率は現在10%以下だが、マンハッタン全体では24%で、コロナ禍前の10%に比べ高い。
全体を見ると、借り手企業は依然として高品質のビルを優先している。最高品質のビルの募集賃料は過去1年間ほぼ横ばいだが、新築物件と通常のハイエンド物件を比較すると、賃料や空室状況に違いがあることが分かる。また、低クラスのビルはテナントを誘致するために募集賃料を10-15%引き下げている。
「人々は大家が投資した建物に入居したい」とゴールドファーブ氏は指摘。「新築物件であるかもしれないし、立地条件の良い古い建物で大家が大金を投じた物件かもしれない。こういう物件が勝ち組になっている」と分析した。
原題:
Wall Street Drives Office Revival on Manhattan’s Ritziest Street(抜粋)
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