ドルのボラティリティーが相対的に低下している。これにより、ドルで資金を調達し新興国通貨に投資するキャリートレードの魅力が増している。
米国の財政状況やトランプ米大統領による関税政策が「
米国売り」の動きを後押しし、ドルはリスクイベントに対する反応が鈍くなっている。ドルを調達通貨とした新興国キャリートレードとリスクセンチメントの指標であるS&P500種株価指数との90日間の相関係数は急低下。一方、ユーロと円については5年ぶり高水準にある。
ブルームバーグの計算によると、ドルで調達しブラジル・レアル、メキシコ・ペソ、インド・ルピー、インドネシア・ルピア、南アフリカ・ランド、トルコ・リラの6通貨を買うキャリートレードは今年、8%のリターンを上げている。
これに対し、円建て戦略は2.6%、ユーロ建ては-3.3%にとどまった。スイス・フラン建てはマイナス2.2%。
みずほ証券の大森翔央輝チーフ・デスク・ストラテジストは、米ドルは長年、準備通貨あるいは安全資産として用いられてきたが、現在は低ボラティリティーの調達通貨としての特性を示していると分析。ドルの変動によるキャリー取引へのリスクが縮小し、リスクリワードが向上したと指摘した。
同氏によると、ドルを使ったキャリートレードは新たな投資機会として市場の注目を集めているという。
原題:
Dollar’s Falling Volatility Creates Appeal as Carry-Trade Funder(抜粋)







