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米雇用統計、信頼性低下の恐れ-トランプ氏復帰で予算削減の危機

記事を要約すると以下のとおり。

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米国の経済指標は、一度に数兆ドル規模でグローバル市場を動かすことがあり得る。一連の統計を集計・公表する機関は、金融の世界で最も重要な数字の信頼性を維持するため、数百万ドルの追加予算を強く求めてきた。
  トランプ次期米大統領が、連邦政府の官僚組織に大なたを振るう計画を携えてホワイトハウスに復帰しようとしており、予算獲得でさらに厳しい闘いを強いられる。
  最も重要な一部指標で必要な情報収集が難しくなり、コストもかさむ状況で、トランプ氏の大統領復帰が決まるかなり前から、
労働統計局(BLS)や他の機関は、資金不足の深刻化に危険信号を発していた。

Participation Declines
Survey response rates

Source: Bureau of Labor Statistics
Note: Employment Cost Index is quarterly. Other indicators are monthly.

  このことは投資家だけでなく、経済の真の姿を伝えるデータに利害関係を持つ全ての人にとって問題となる。そうしたデータはこれまで当たり前の資料と考えられてきたが、見掛けより脆弱(ぜいじゃく)だ。

  一例を挙げると、BLSは米失業率調査について、サンプルサイズの歴史的削減をどうにか回避しようとしている。実際に行われれば指標の質を損ないかねない。数字の影響の大きさを思い起こすには、7月の非農業部門雇用者数の伸びが予想を下回り、8月のわずか数日で世界の株式市場から
6兆4000億ドル(約978兆円)の時価総額が失われたことを考えれば十分だろう。

  投資家や
議員を怒らせる統計発表の不手際が続いたBLSは、当時既に圧力にさらされていた。予算の逼迫(ひっぱく)はより根本的脅威であり、トランプ次期政権下でさらに深刻化する可能性が高い。トランプ氏は「無駄」な支出削減を公約し、連邦支出を2兆ドル減らせると主張するイーロン・マスク氏に政府業務効率化を担う新組織「政府効率化省」の
運営を任せることを決めた。

イーロン・マスク氏(左)とビベック・ラマスワミ氏
Photos: Getty Images  信頼できる統計の重要性は金融市場にとどまらない。米連邦準備制度は、今後入手する経済データが政策金利の決定を左右すると強調する。新規投資の計画を立てる際、企業は政府が公表する数字を当てにする。中央や地方の政治家は、対中関税から病院・住宅の最適立地に至るまで、政策決定の指針になる数字を必要としている。
  これらの数値の算出にかかる費用は、より大きな見地に立てば、それほど多くない。BLSと米商務省の
経済分析局(BEA)、
国勢調査局の予算は合計で22億ドルと連邦支出全体の約0.03%に過ぎない。ところがBLSの予算は2010年以降、インフレ調整後で約20%減らされた。他の機関も資金不足を訴えており、調査縮小や一部の指標廃止に動いている。

Budgets Have Eroded
Survey budgets by organization

Source: American Statistical Association
Note: Census budget is for current surveys.

  米連邦統計の歴史を研究するジョージ・ワシントン大学のアンドルー・リーマー教授は「われわれは数百万ドルの節約を議論しているが、数兆ドル単位の影響が出る」と指摘する。

  BLSの最近の不手際は、データの混乱がもたらす潜在的なコストを世界に警告した。
  今年2月にはBLSのエコノミスト1人がウォール街の「スーパーユーザー」グループ宛てに電子メールを送り、持ち家などオーナーの帰属計算上の家賃(帰属家賃、OER)指標における一戸建て住宅と集合住宅との相対的ウエートの変更が、1月の消費者物価指数(CPI)上昇の背景にあると示唆した。BLSが通常は非公開としている情報だ。
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  8月には大幅に下向き修正された米雇用統計の基準改定(24年3月までの1年間)発表が予定より30分余り遅れ、その間に電話で問い合わせた一部の主要金融機関が公表前に情報を入手した。
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BLS本部(ワシントン)
Photo: Alamy  BLSなどの機関は、9月に議会を通過した暫定歳出法案で600万ドルの短期予算を確保し、サンプルを減らす決定を当面先送りできた。しかし、エリカ・マッケンターファーBLS局長は、25年の削減を回避するには「恒久的な予算拡充が必要になる」と訴えた。
  だがそれは実現しそうにない。上院と下院に提出された歳出法案の予算は、マッケンターファー氏の前任者2人が統括するロビー団体「フレンズ・オブ・BLS」が提言する額を少なくとも1500万ドル下回っている。
  保守系シンクタンクの支援者らは、トランプ次期大統領の2期目の政権構想を意図した「プロジェクト2025」で、米国人の家庭生活に関するより多くのデータ収集に加え、BLSとBEA、国勢調査局の統合も提唱した。

  トランプ氏は選挙期間中には距離を置こうとしていたが、プロジェクト2025に関与した数人を新政権のポストに起用すると決めた。トランプ氏の政権移行チームにコメントを求めたが、これまでのところ返答はない。
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Current Congressional Proposals Would Further Erode BLS Funds
BLS fiscal year 2025 funding levels under various budget proposals

Sources: Center for American Progress, Friends of BLS May 1 letter
Note: The FY 2023 BLS request has been adjusted for inflation to 2025 levels. Inflation calculations were done using the Employment Cost Index. Figures exclude the anticipated $68 million that the BLS could transfer from the federal Unemployment Trust Fund.

(原文は「ブルームバーグ・ビジネスウィーク」誌に掲載) 
原題:
Market-Moving Data Under Threat as Trump Returns to Washington(抜粋)

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[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース 米雇用統計、信頼性低下の恐れ-トランプ氏復帰で予算削減の危機

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