銅先物が29日、過去最高値を更新した。米国と中国が貿易摩擦緩和に向けた包括的な合意に至るとみられる一方、世界各地の鉱山で相次ぐ供給障害が市場の逼迫(ひっぱく)を強めている。
ロンドン金属取引所(LME)の3カ月先物は1トン=1万1142ドルまで値上がりし、2024年に付けたこれまでの最高値を上回った。年初来では、25%余り上昇している。銅は、世界経済の動向を映す代表的な工業用金属。
トランプ米大統領はこの日、日本訪問を終え、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が開催される韓国に到着。韓国の釜山で、中国の習近平国家主席と30日に会談する予定だ。トランプ氏は米中間で合意がまとまる可能性に期待を示している。
銅の最高値更新は、世界で最も重要なコモディティの一つである銅にとって波乱続きの1年に新たな局面を加えた。トランプ氏が始めた貿易戦争とセクター別制裁の影響で、銅価格は大きく変動。米国には大量の銅が流入する一方で、
フリーポート・マクモランがインドネシアで操業するグラスバーグ鉱山での地滑りを含め、主要鉱山でトラブルが相次いでいる。
需要面では、エネルギー転換の進展や人工知能(AI)データセンターの拡張に対応するため、より多くの銅が必要になるとの見方が広がっている。さらに中国は、国内経済に占める消費の比率を「大きく」高める方針を表明している。
シンガポール時間午後3時3分(日本時間同4時3分)時点で、銅先物は1万1140ドル。
原題:
Copper Rallies to Record on US-China Hopes and Supply Setbacks (抜粋)






