欧州中央銀行(ECB)は政策委員会メンバー26人の7人の任期が12月までに終了する。2019年以来最大のメンバー交代となる可能性があり、予測不可能な新たな局面を迎えることになりそうだ。
任期切れとなるメンバーには、同委で在任期間最長のクノット・オランダ中銀総裁をはじめ、欧州債務危機時の財務相経験者ら数人が含まれている。財政が再び逼迫(ひっぱく)し、米国主導の貿易戦争が展開する中で彼らの専門知識が失われる可能性もある。
ECB Governors Whose Terms End in 2025
Source: Bloomberg
ユーロ圏で過去最悪のインフレ高進の後、うまく再任されたメンバーも厳しい試練に直面した。ラトビア中銀のカザークス総裁は、最初の任期が昨年12月に終了して以来、中ぶらりんの状態が続いていた。政治家らが同総裁の交代を試みたが最終的に失敗に終わり、6日に
5年間の続投が決まった。
ECBが急激に方向転換する可能性は低いものの、結果的に、タカ派とハト派のバランスが変化しECBウオッチャーの仕事はより難しくなる恐れがある。トランプ米大統領が20カ国から成るユーロ圏に関税を発動する可能性もあり、経済成長へのわずかな期待が打ち砕かれかねない。
INGのマクロリサーチ部門責任者カルステン・ブルゼスキ氏は「こうした交代には最悪のタイミングだ。ECBは今年、難しい決断を迫られる。経済見通しは悪化しており、トランプ氏の政策によってさらに悪くなる恐れもある。一方で、インフレ率は依然として高過ぎる」と指摘。「新メンバーが最大7人に上るECBは、ミスを犯しやすくなる可能性がある」と付け加えた。
Source: Bloomberg Economics
原題:
ECB Faces Biggest Personnel Shakeup Since 2019 This Year(抜粋)





