2月の米製造業活動は停滞の領域に近づいた。受注と雇用が縮小圏に沈む一方で、仕入れ価格は2022年6月以来の高水準となった。米供給管理協会(ISM)が3日発表した。
キーポイント
ISM製造業総合景況指数は0.6ポイント低下の50.3
ブルームバーグ調査のエコノミスト予想中央値は50.7
同指数は50が拡大と縮小の境目
仕入れ価格は7.5ポイント上昇の62.4となった。
コスト上昇は受注の落ち込みに直面する製造業にとっては頭痛の種だ。トランプ政権による関税の影響を精査する動きが出ている中で、受注減は需要縮小のリスクを示唆する。
US Manufacturing Nears Stagnation
Orders, employment contract while input costs accelerate sharply
Source: Institute for Supply Management
仕入れ価格は7.5ポイント上昇の62.4となった。昨年9月に縮小圏に落ち込んだ後は5カ月連続で拡大圏にある。これは生産段階でインフレ圧力が再燃していることを示唆しているが、メーカーがコスト上昇分をどこまで転嫁できるかは不明だ。
ISM製造業調査委員会のティモシー・フィオレ会長は「需要は後退し、生産は安定化する一方で、人員削減は続いた。調査対象企業の多くが新政権の関税政策による最初の経営ショックを経験したためだ」と発表文で指摘。「関税によりコスト上昇が加速し、新規受注の停滞やサプライヤーの納入停止、在庫への影響が生じた」と述べた。
今回のデータからは、トランプ氏の大統領選勝利後に製造業者の間で広がった楽観的な見方が薄れていることがうかがわれる。関税の脅威や地政学的なリスクによって不透明感が高まっていることが背景にある。4日には、米国の2大貿易相手国であるメキシコとカナダに対して25%の関税が発動される予定だ。
業種別では石油・石炭、一次金属、木材など10業種が拡大する一方、家具や繊維を中心に5業種は縮小した。
新規受注指数は6.5ポイント低下の48.6と、昨年10月以来の縮小圏。米大統領選後の3カ月は上昇していた。
生産指数は50.7に低下。前月は昨年3月以来の高水準まで急上昇していた。これに伴い、製造業者の雇用意欲が減退。雇用指数は2.7ポイント低下の47.6となった。雇用指数は過去9カ月のうち8カ月で縮小圏となっている。
一方、輸入指数は2024年3月以来の高水準となる52.6。関税発動に備えた駆け込み需要で海外サプライヤーへの発注が増えた。
製造業景況指数は、入荷遅延指数が2021年9月以来の大幅な伸びとなったことで押し上げられた。納期の長期化は、米国の大部分を襲った寒波による影響で輸送が困難だったことを反映している可能性がある。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題:
US Manufacturing Activity Nears Stagnation While Prices Jump(抜粋)
(統計の詳細やコメントを追加して更新します。)






