ゴールドマン・サックス・グループのエコノミストは、トランプ米政権の相互関税発表を受け、米国のリセッション(景気後退)確率を引き上げるとともに、次回の米利下げ開始時期の予想を前倒しした。
6日付の調査リポートによれば、ジャン・ハッチウス率いるエコノミストは、10-12月(第4四半期)で比較した2025年の国内総生産(GDP)成長率見通しを1%から0.5%に下方修正。この1年間のリセッションの可能性を35%から45%に引き上げた。
「金融状況の急激な引き締め、海外消費者の不買運動、政策の不確実性の高まりによって、設備投資が従来の想定よりも大幅に落ち込む可能性が高い」とエコノミストらは分析した。
エコノミストらは基本シナリオの予想が、依然として米国の実効関税率が計15ポイント上昇するとの想定に基づいていると説明。しかし、この想定には9日に発効予定の関税が大幅に引き下げられることが必要となる。
関税の大半が同日に実際に発効された場合、実効関税率は20ポイント上昇するだろうとエコノミストらは分析。「もしそうなれば、われわれは予測をリセッションに変更する見通しだ」と指摘した。
現在のリセッションに陥らない基本シナリオにおいて、ゴールドマンのエコノミストらは、米金融当局が6月から3回連続で25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の「保険的な利下げ」を決定し、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを3.5-3.75%に引き下げるとの見通しを示した。従来は7月の利下げ開始を予想していた。
「リセッションのシナリオの場合、われわれは向こう1年間に200bp前後の利下げを予想している」とエコノミストらは指摘。リセッション確率引き上げを反映した「確率加重予想」は現時点で、年内の130bp利下げを示唆。これは従来予想の105bpを上回るが、市場が4日の取引終了時点で織り込んだ利下げ幅と同水準だという。
原題:
Goldman Boosts Recession Risk, Brings Forward Fed Rate-Cut Call(抜粋)







