コメが政局を動かした農相辞任、参院選の争点に-局面打開急ぐ首相
記事を要約すると以下のとおり。
高止まりが続くコメ価格を巡る問題は、不用意な発言をした江藤拓前農相が辞任する事態となり、政局に発展した。経済状況を踏まえた適正価格を意識しつつ、消費者の「感覚に寄り添っている価格にどこまで近づけるか」が重要だと語った。大臣辞職に至った一連の騒動は、コメ価格の高騰に対する国民の強い不満を反映したものだ。江藤氏が自らの発言で辞任に至ったことは、コメを巡る「エモーショナル度合いの大きさを示している」と語った。読売新聞が最近行った調査では、コメの値下がりに「期待できない」と答えた人は69%に上った。首相が当初は江藤氏を続投させる方針を示していたが、価格低下の兆しは見えず、政府は新米が市場に出回れば価格は落ち着くとの見方を示していたことに関しては「世論の反応がかなりきつかったので、そこを見誤った」と指摘し、対応が遅れた分、求心力の低下に結びつくとの見方を示した。 4月には夏まで毎月放出することを決定したが、コメ価格は下落の気配を見せていない。4000円台などということはあってはならないとし、一日も早く実現すると強調。昨年のコメの収穫量が増加したにも関わらず、農家からコメを買い取る業者の購入量は減少。5月15日に赤沢亮正経済再生担当相と面会した全国農業協同組合中央会(JA全中)の山野徹会長は、特に主食であるコメの輸入拡大は「将来の食料安全保障の確保に大きな禍根を残し、わが国の国益を損なう」とする要望書を手渡した。 石破首相は、価格競争入札で売り渡していた政府備蓄米を、随意契約で売り渡すことを検討するよう小泉農相は来週予定していた備蓄米の4回目の入札を中止し、「ゼロベースで新たな制度を考えるように指示を出していると抜本的な改革を行う意向を示した。」関連記事コメの輸入拡大は「安易な考え」、JA全中が米関税交渉で緊急要請政府、備蓄米21万トンを放出へ-高騰するコメ価格の安定目指す 。
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース コメが政局を動かした農相辞任、参院選の争点に-局面打開急ぐ首相