4日の日本市場では債券が下落。あすの30年利付国債入札に対する警戒感から売りが優勢だ。株式は4営業日ぶりに反発、円の対ドル相場は小動き。
5月に行われた20年債と40年債の入札が低調な結果となり、債券相場は大幅に下落した。このため、財務省が5日に実施する同じ超長期ゾーンの30年債入札に対する警戒感は強い。
T&Dアセットマネジメント債券運用部の浪岡宏チーフ・ストラテジスト兼ファンドマネジャーは、3日の10年債入札後の金利低下が進み過ぎた印象だとした上で、「最近の長いゾーンの入札はテール(落札価格の最低と平均の差)が拡大し、応札倍率の低さが気になる。30年債入札は慎重にみている」と述べた。
日本市場の債券・株式・為替相場の動き-午後1時39分現在
長期国債先物6月物は前日比19銭安の138円97銭
新発10年国債利回りは1.5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)高い1.495%
東証株価指数(TOPIX)は前日比0.5%高の2785.27
日経平均株価は0.8%高の3万7751円72銭
円は対ドルで前日のニューヨーク終値比0.1%安の144円13銭一時143円67銭まで上昇
債券
債券は下落。米国の長期金利上昇や30年国債入札に対する警戒感から売りが先行している。
岡三証券の長谷川直也チーフ債券ストラテジストは「午前は中長期債に対して超長期がしっかり目だったものの、30年債入札はふたを開けてみないと分からないため買いは手控えられている」と指摘。日本銀行のオペ結果で超長期ゾーンが弱めだったことが午後の相場の重しになっているとも述べた。
T&Dアセットの浪岡氏は、30年債入札が予想以上に弱い結果となれば「超長期債中心に金利が上振れし、長期金利も押し上げられる可能性がある」と話した。
日銀は国債の買い入れオペを実施した。対象は残存期間1年以下、1年超3年以下、3年超5年以下、10年超25年以下で、買い入れ額はいずれも前回オペから据え置いた。オペ結果では3年超5年以下や10年超25年以下などの応札倍率が上昇し、需給悪化を示した。
関連記事:日銀:国債買い入れオペ一覧 (表)
株式
株式は4営業日ぶりに反発。4月の米求人件数が予想外に増加して労働市場は堅調との見方が広がり、買いが優勢だ。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の大西耕平上席投資戦略研究員は、前日までの3日間で日経平均は1000円近く下げ、買いが入りやすかったところに底堅い米求人件数が発表され、反発していると指摘。ただ、3万8000-4万円台は過去の滞留日数が最も多かった水準で、予想株価収益率(PER)も過去平均を上回るためここからの上昇余地は限られるとの見方を示した。
米エヌビディア株の上昇を好感し、ルネサスエレクトロニクスや東京エレクトロンといった半導体関連株が買われ、原油高を受けて石油・石炭製品も上昇。個別銘柄では、トヨタ関連企業による株式公開買い付け(TOB)を公表した豊田自動織機が急落。TOB価格が市場予想を下回った。
為替
円相場は1ドル=144円付近で推移。米国市場の流れを受けてリスク選好の円売りが見られる一方、急速な上昇を受けたドルの戻り売りが出ているとの指摘が聞かれる。
ソニーフィナンシャルグループの石川久美子シニアアナリストは「米中首脳会談などの材料待ちで方向感は出ていない」と語る。トランプ米大統領の発言に対する感応度が低下しており、ボラティリティーの低下が続けばドル・円は底堅く推移すると指摘。一方で、米中交渉が難航すればリスク回避で再び142円台があり得るほか、週末公表の米雇用統計が弱ければ利下げ観測が強まりドル売りが出やすいと言う。
りそなホールディングス市場企画部の井口慶一シニアストラテジストは「ドルが1日で142円台から144円台に上昇し、売りたい人からすると『やれやれの売り』を出しやすくなっている」と述べた。米中首脳会談に向けて関係改善の思惑が続く間はドルが底堅く推移する半面、「失望に終わって142円を割れると140円割れを試す展開になる」との見方を示した。
この記事は一部にブルームバーグ・オートメーションを利用しています。






