中国の電気自動車(EV)メーカー、
比亜迪(BYD)が再び仕掛けたEVの価格競争を受け、同社の時価総額はわずか2週間で200億ドル(約2兆8800億円)余り減少した。戦略に対する懐疑的な見方が強まり、急騰していた株価の勢いに陰りが出ている。
BYDは今年、年間550万台の販売目標を掲げているが、足元の中国経済の低迷を背景に新型モデルへの消費者の反応は今ひとつで、目標達成を疑問視する声が広がっている。
小鵬汽車や
浙江零跑科技(リープモーター)などの競合企業が市場シェアを伸ばし、株価パフォーマンスでもBYDを上回っている。
香港市場に上場するBYDの株価は、直近の過去最高値から13%下落。投資家は競争激化による利益圧迫を懸念している。株高に伴い割安感も薄れつつあり、空売り比率はおよそ3カ月ぶりの高水準まで上昇している。
ソロモンズ・グループのアジア太平洋地域投資ディレクター、アンディ・ウォン氏は「BYDの株価調整は、利益率の圧迫懸念とEV業界全体の投資家心理の悪化が重なった結果だ」と指摘する。
その上で「特に成熟し競争が激化したEV市場では、積極的な価格設定だけでは力強い販売拡大を保証することはもはやできない」と述べた。
BYDは先月、中国国内で最大34%の大幅値下げを実施した。業界全体で販売が伸び悩むなか、
小米(シャオミ)や
華為技術(ファーウェイ)などの新規参入によって競争が一段と激化している。
関連記事:
BYD株に売り、値下げ競争に当局が監視強める-5月販売は好調
原題:
BYD’s Misfire With Price Cuts Sparks $20 Billion Stock Selloff(抜粋)







