大胆な小泉改革に不満募らせる米農家、政権が待ち受ける参院選の審判
記事を要約すると以下のとおり。
対立を避けて慎重に行動することが多い日本の政治家の中で、小泉進次郎農林水産相は異色の存在だ。 農相就任からわずか2カ月、小泉氏の改革姿勢と知名度に望みを託している。こうした支持層が自民党から離れ、参院でも与党が過半数を割り込めば、この30年余りで初めて衆参両院で少数与党という事態に陥ることになる。財政拡張への懸念が高まる中、長期金利の指標となる10年債利回りは2008年以来の高水準に達した。 農家支援を前面に掲げる参政党などが自民党の異端児として知られた小泉純一郎元首相の息子で、サーフィンと既成政治の打破に情熱を注ぐ。 コメを主食とする日本人にとって、コメ価格は政治的にも感情的にも極めて重要な問題だ。 5月の農相就任以降、小泉氏は農政に大きな変化をもたらしている。 これらの措置は肥大化した制度の合理化を目的としたものだが、農村部では不安や反発を招いている。 米農家の井上真梨子さん(7月5日、栃木県那須)Photographer:NorikoHayashi/Bloomberg 井上さんは、小泉氏について、「農家を守るというよりは、ものすごい消費者寄りの発言をしていると指摘。」「それでも農水大臣なのかという気はする」と語った。」「コンビニでバイトした方がもうかったりするんですよ」と話した。 自民党の政治戦略は、日本の人口動態の変化によって再構築されつつある。政府試算では5年でさらに半減するとみられる。だが、この仕組みは90年代半ばに、国際貿易協定により日本の農業市場が開放を迫られる中で次第に圧力を受けるようになった。 井上敬二郎さんは、自民党の農業政策には二重基準があるように感じると話す。 菅谷さんは、農機具や肥料代、農薬、税などあらゆるものが上がっているが、コメ価格は下がっており、「農業に対する将来性がない」と疑問を呈した。 小泉氏は、政府備蓄米を既存のネットワークを通じて段階的に放出することで価格の安定化を図ろうとした江藤拓前農相とは一線を画すものだった。 党執行部は、小泉氏の起用で早期に成果を上げ、改革を促し、都市部の若年層有権者へのアピールを期待していた。与党が過半数を維持できる16議席減に抑えるという石破首相の目標が達成されれば、小泉氏は一定の功績が認められ、今後の総裁選再出馬への道が開かれる可能性がある。父・純一郎氏と同様に、小泉進次郎氏は国民との直接的なつながりを重視しているPhotographer:SoichiroKoriyama/Bloomberg 栃木県で米農家を営む天谷美恵さんは、7月の焼けつくような日差しの下、田んぼでトラクターを走らせながら額の汗を拭う。 天谷さんの懐疑的な見方は、農業票に限らず組織票以外の層の票をどう取り込んでいくかが大事になるとみている。 内山氏は、今後の自民党について、「旧来型の規制に軸足を乗っけるのか、もっと無党派層向けに軸足を乗っけるのか、あるいはその二つをうまく使い分けて両方の支持層にアピールしていくかと指摘。」
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース 大胆な小泉改革に不満募らせる米農家、政権が待ち受ける参院選の審判