国際的な金利指標であるロンドン銀行間取引金利(LIBOR)の不正操作事件で首謀者とされた元UBSグループの著名トレーダー、トム・ヘイズ氏が23日、有罪破棄の司法判断を勝ち取った。収監から10年を経て名誉回復を果たした格好だ。
英最高裁判所はヘイズ氏と元バークレイズのトレーダー、カルロ・パロンボ氏の有罪評決を破棄し、両者の上訴を認めた。双方の刑事裁判で、陪審員が裁判官から誤った指示を受けていたと判断した。
ヘイズ氏は2015年にLIBOR不正操作で禁錮11年、パロンボ氏は19年に欧州銀行間取引金利(EURIBOR)不正操作で禁錮4年をそれぞれ言い渡されていた。
判決文はヘイズ氏について「法的に不正確かつ不公正な指示によって、正当な審理の機会を奪われた」と指摘している。
この金利不正操作事件は、2008年の金融危機後に金融業界への不信が渦巻く中で発覚。世界で十数の銀行・証券会社に対して総額およそ100億ドル(現在のレートで約1兆4700億円)近い罰金が科された。この事件に関連し、銀行関係者9人が英重大不正捜査局(SFO)から詐欺罪で起訴され、有罪評決を言い渡されていた。
今回の判決により、金利設定プロセスの操作に関与したとして有罪となった他の被告にも、上訴の道を開く可能性がある。
ヘイズ氏はブルームバーグとの電話インタビューで、「1人で暗い部屋に座って、何が起きたのか考えたい」と語った。「あまりにも長い間続いていたことが、突然終わった。非常に奇妙で現実感のない状況だ」と述べた。
勝訴の判決を受けて笑顔を見せるヘイズ氏(中央)と拳を振り上げるパロンボ氏(中央左)
Photographer: Betty Laura Zapata/Bloomberg
原題:
Ex-Libor Trader Hayes Wins Bid to Overturn Rigging Conviction(抜粋)






