シャネル一族のファミリーオフィス、元ゴールドマンの38歳が後継候補

強力な一族のつながり、アイビーリーグの学位、そしてウォール街での実務経験。
シャルル氏は2019年、ムースのディレクターとして加わり、数年後にマネジングディレクターに昇進した。
現在はもう1人のマネジングディレクター、ポール・ユン氏と共に投資銀行ロスチャイルドの非公開化を支援し、ハイルブロン氏は同行の監督委員会メンバーにも選任された。
　ブルームバーグ・ビリオネア指数の算定によれば、非上場のシャネルの持ち株を等分して所有しているとされるベルテメール兄弟の純資産は、長く自らの富を公の目から遠ざけてきた一族の後継計画の一端を示している。
ジェラール氏の息子ダヴィド氏は「ムースはファミリーオフィスというより、むしろ高級ブランド帝国のためのプライベート基金のような感じだ」と語った。
　シャネルの最終持ち株会社は、ケイマン諸島に拠点を置くベルテメール一族のムース・インベストメンツで、財務諸表を開示していない。
　これまでに同社は、マンハッタンのセントラルパーク南にそびえる高額賃料で知られるガラス張りのタワーに共にオフィスを構える。
ハイルブロン氏と父シャルル氏は、この「ビリオネアズ・ロウ」と呼ばれる地域にある拠点を勤務先として記載しており、アラン・ベルテメール氏も長年オフィスを構えている。
　ジェラール・ベルテメール氏は01年にこう語った。