米雇用者数、2.2万人増にとどまる-失業率は2021年以来の高水準
記事を要約すると以下のとおり。
8月の米雇用統計では、雇用者数の伸びが大きく鈍化し、失業率は2021年以来の高水準に上昇した。パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は先月のジャクソンホール会合(カンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム)での講演で、その可能性を示唆していた。ここ数カ月、雇用の増加ペースは大きく鈍化し、求人件数は減少、賃金の伸びも和らいでおり、こうした動きが景気全体の重しとなっている。 ネイビー・フェデラル・クレジット・ユニオンのチーフエコノミスト、ヘザー・ロング氏はリポートで「労働市場は凍結状態から亀裂状態へと移行している」とし、「これはホワイトカラーとブルーカラーの両方に及ぶ雇用不況だと指摘した。これを受け、トランプ大統領は労働統計局(BLS)の局長を解任し、証拠を示さないまま「政治的利益のために数字を操作した」と非難した。雇用者数が10万人を下回るのは4カ月連続で、コロナ禍以降で最も弱い雇用の伸びが続いている。 BLSは5日朝、システムの「技術的問題」が発生していると警告したが、データは東部時間5日午前8時30分に予定通り公表された。 エコノミストの間では、現在の労働市場に戻ってきた人の影響もあるが、職を恒久的に失った人の数も増えている。 再就職あっせん会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスが4日発表した8月の人員削減数は同月としては2020年以来の高水準となった。働き盛り世代の25-54歳の参加率はほぼ1年ぶりの高水準となった。ヒスパニック系や高校を卒業していない人の失業率も上昇した。 統計の詳細は表をご覧ください。
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース 米雇用者数、2.2万人増にとどまる-失業率は2021年以来の高水準